副作用モニター情報〈578〉 コロナウイルスワクチン新型コミナティ筋注による握力低下の副作用
コミナティ筋注(コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)、以下、コミナティ)によるさまざまな副反応が報告されています。発熱や頭痛、心筋炎などの症状は報道もあり、一般的に知られているようです。今回、コミナティ接種後の痺(しび)れ・握力低下の報告が寄せられました。
症例)30代女性
コミナティ筋注1回目を左腕に接種。
接種6日後:体調不良・食思不振発現。
接種8日後:リンパ節腫脹出現。
接種9日後:左腕の痺れ発現。
接種13日後:食思不振、ふらつきあり、精査目的で入院。元々、握力は右38kg、左42kgくらいあったが、左が弱くなっていた(この時の握力不明)。翌日、ふらつきは改善したため退院。
接種30日後:左腕の痺れとむくみが少し残っている。
接種65日後:整形外科受診。握力は右31kg、左14kg。外来リハビリ導入。
接種68日後:リハビリを開始、毎日の物理療法を継続。以降の左腕の握力は次の通り。
接種4カ月後 物理療法前6.2kg⇒物理療法後9.4kg⇒リハビリ後31.6kg
接種5カ月後 物理療法前16.1kg⇒物理療法後16.9kg⇒リハビリ後28.3kg
物理療法前は10kg台の状態が続き、なかなか改善が見られず。接種8カ月後になっても左腕の痛みと痺れ、リンパ節腫脹が改善せず、ジクロフェナク坐剤、アミトリプチリン、プレガバリンを処方された。握力低下の状態では車の運転が不可能で日常業務も困難だが、接種から
1年後もリハビリを継続しながら就業継続中。
* * *
本症例における痺れは感覚異常なのか、握力低下は筋力低下に該当するのか不明ですが、ファイザーの第6回市販後調査中間報告には、感覚異常13件、筋力低下49件とあります。リンパ節腫脹は、コミナティ以外の炎症に起因する可能性も否定できません。ただ、コミナティ接種前はなかった症状が、接種後に起きたこと、また、接種後リハビリなどにより以前より症状が改善していること、から、コミナティによる副反応の可能性は否定できないと考えます。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)
(民医連新聞 第1765号 2022年8月1日)
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