副作用モニター情報〈206〉 ブロプレス錠による意識消失の様な突然の眠気に注意!
ブロプレス(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤)による突然の眠気が2例、報告されました。
(症例)高血圧症の48歳男性。カルスロット5㎎投与、その後10㎎に増量。BP150~160に てブロプレス2㎎追加処方。本剤服用直後、頭痛、突然の眠気を感じるようになる。その後カルスロットを中止、ブロプレス4㎎に増量。突然の眠気で自動車事 故を起こす。ブロプレスを中止し、ノルバスクに変更後、眠気はなくなった。
(症例)高血圧症の47歳男性。ノルバスク5㎎で血圧コントロール不良のため、ブロプレス2㎎を追加。血圧コントロールは改善されたが、投与開始直後、突然の眠気が出現(毎日午後2~3時ごろ)。ノルバスク7.5㎎に増量、ブロプレスを中止し、眠気はなくなった。
添付文書には「過度の血圧低下に伴う失神、一過性の意識消失が現れることがある」とありますが、「突然の眠気」 の表記はありません。眠気の原因が過度の血圧低下なのかは不明ですが、「意識消失様を伴う眠気」という感があります。服薬指導時は特に患者が運転や高所作 業をする仕事についていないかなど、注意が必要です。製薬メーカーによれば、治験段階で突然の眠気は3症例報告されたといいます。他のアンジオテンシンⅡ 受容体拮抗剤にも同様の症例がないか、注意の必要があります。
(民医連新聞 第1338号 2004年8月16日)
- 記事関連ワード
- 副作用副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)