副作用モニター情報〈175〉 在宅患者のジゴシン中毒に注意
在宅医療がすすむなか、往診で管理する患者が増えています。これらの患者は比較的検査が行われにくい状況のため、ジゴキシンなどモニタリングが必要な薬剤をコントロールするには特に慎重になる必要があります。
先日の関東甲信越副作用モニター交流集会に報告のあった例を示します。
在宅管理されていた患者が発熱を契機に脱水をおこし、体内循環量が減少し、血液濃縮がおこりました。結果的にジゴキシンの血中濃度が上昇し、不整脈などの中毒症状が発現しました。
寝たきりの患者では水分摂取の自己管理ができずに、感染症を契機に発熱から脱水になりやすい傾向があります。そのため、ジゴキシン中毒のリスクが高いといえます。発熱症状はとりわけ注意が必要です。
過去にモニターに報告のあった脱水を伴うジゴキシン中毒症例を表に示します。
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