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副作用モニター情報(薬・医薬品の情報)

副作用モニター情報〈133〉 アマンタジン(シンメトレル)の安全性について

 1998年11月27日付で塩酸アマンタジン(商品名シンメトレル、メーカー名ノバルティファーマ)に、「A型ウィルス感染症」が効能として追加承認さ れました。昨年、老健施設内での集団感染により死者が出たこと、他に有用な薬剤がないことから、欧米での有効性データをもって緊急承認。国内では、アマン タジンはパーキンソニズム治療薬として使用。これまでも幻覚などの副作用が報告されているため、過去のモニター報告からあらためて安全性を検証してみま す。
 1993年から97年に各院所より報告されたアマンタジンの副作用件数は52件。アマンタジン服用後、副作用が一週間以内に出現した例は18例でした。 症状の内訳は、口渇、悪心、嘔気などの消化器症状と幻覚、歩行困難などの精神神経症状がともに8例あり、他に視力調節障害、尿閉、頭痛など抗コリン様の副 作用が見られました。アマンタジンは、腎排泄型薬物であり、腎機能が低下している高齢者などでは蓄積による血漿中高濃度の持続により、副作用が出現しやす いと考えられています。また、比較的早期に症状が出現します。用法や用量に充分注意し、耐性菌出現も考え投与期間も必要最小限にとどめる必要があります。