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民医連新聞

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健康の公正性めざす医療と介護 広島で国際HPHカンファ

 「健康とは何か」「より多くの人が健康になるためには何が必要か」―。世界の研究者や医療従事者、市民が集う「第30回国際HPHカンファレンス」が11月6~8日に広島市で行われ、34カ国から約800人が参加しました。同会議の日本開催は初めて。被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞受賞直後に被爆地で開催されたこともあり、注目を集めました。
 会議のテーマは「健康の公正性をめざして~医療機関と介護事業所の貢献」。民医連職員や共同組織の仲間も多数参加し、全体会やパラレルセッション、ポスターセッションで発表しました。
 「公正」とは社会的に不利な条件に置かれた人でも、等しく権利を獲得できるように働きかける言葉。民医連の理念である「無差別・平等の医療と福祉の実現」に近い概念です。
 会議では世界でひろがる所得格差、相次ぐ紛争、気候危機、LGBTQ、難民など「健康の社会的決定要因」を踏まえたうえで、誰もが健康を享受するために、何をすればいいのかが話し合われました。
 また、「戦争は最大の健康阻害要因」の考えのもと、会議の冒頭で、広島で被爆した児玉三智子さん(被団協事務局次長)が講演。「核兵器をつくるのも使うのも人間。核兵器を止めること、なくすことができるのも私たち人間です」と核廃絶を訴えました。
 全日本民医連の増田剛会長は「職員が英語で各国の参加者と生き生きと交流する姿に、民医連の未来を見ているようだった。あらためて民医連の実践が世界標準だと実感しました」と話しました。(『いつでも元気』編集部 新井健治)


 ※HPHはHealth Promoting Hospitals & Health Services(健康増進活動拠点病院)の略。ヘルスプロモーションを実践するために、WHO(世界保健機関)が1989年に始めた国際的な医療機関のネットワーク。
 日本HPHネットワークは2015年に結成、123の病院、診療所、薬局、介護事業所などが加盟している。

(民医連新聞 第1819号 2024年12月2日・16日合併号)

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