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民医連新聞

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第16回 看護介護活動研究交流集会in熊本 6年ぶりの対面開催 701人が参加 ケアこそ未来を切り拓く

 10月27~28日、全日本民医連は、「憲法でアクション!! ケアこそ未来を切り拓く」をメインテーマに、第16回看護介護活動研究交流集会を熊本城ホール(熊本市)で行いました。6年ぶりの対面開催となり、701人が参加しました。(多田重正記者)

 1日目のオープニング企画では、熊本保養院、大水害の救助活動、労災職業病のとりくみ、水俣病のたたかいなど、熊本民医連の発祥と今日までを紹介する動画を上映しました。
 続く全体会では、交流集会運営委員長の藤牧和恵さん(全日本民医連理事)があいさつ。石川・城北病院看護部長の藤牧さんは、能登半島を襲った今年1月の地震と9月の豪雨災害に触れ、全国支援に感謝をのべました。また、コロナ禍や経済的困窮などで国民の受療権、健康権が脅かされている現状を指摘し、「私たちは、患者・利用者のいのちと生活を守り、その人らしく生きることをささえる仕事をしている。だからこそ、憲法を守り、平和を守っていかなければ」と強調。「困難な時こそ地域に出向き、住民の声を聞き、仲間を信じて、憲法と民医連綱領の実践を」と力を込めました。
 全日本民医連の増田剛会長があいさつ。「46期の運動方針の基調は人間の尊厳を守り、ジェンダー平等、ケアの視点で非戦・人権・くらしを高く掲げて、平和で公正な社会の実現に向け、大きく前進すること。本集会を、ケア労働の現場から全国と世界に向かって、未来を切り拓くケアの大波を起こす跳躍台に」とのべ、参加者を激励しました。
 現地からは、熊本民医連会長の重岡伸一さんが歓迎あいさつ。重岡さんは、2016年の熊本地震への全国支援に感謝。医療・介護体制の困難や、高齢化がすすみ、多くの課題を抱えた患者が増えていることにも言及した上で、「一つひとつの事例を共有し、学びながら成長している看護・介護職員のみなさんに出会えることをうれしく思います」と話しました。
 熊本民医連元会長の板井八重子さんは、「私は看護介護とどう出逢ったか? 50年の医師生活の中で」と題して記念講演。開設して間もない水俣診療所(後の水俣協立病院)に赴任した当時(1975年)からの医師人生をふり返り、水俣病患者との出会いや、診療報酬がなかったころから始まっていた訪問看護の輝きなどを語りました(詳細は次号)。
 現地文化企画として、劇団天然木が「小さな水俣展」を上演しました。水俣病の実相やたたかいを記録した写真を織り交ぜながら、歌と語りで、水俣病被害はまだ続いていることを告発し、参加者の胸に迫りました。
 交流集会には、蒲島郁夫・熊本県知事からメッセージが寄せられました。
 また、2日間にわたって、「医療・介護の安全」「多職種連携」「職員の確保と育成」「健康の社会的決定要因」「アウトリーチ」など、29テーマの分科会とポスターセッションを行い、それぞれ154、300の演題を発表。5つのテーマでセミナーも開催しました。

(民医連新聞 第1818号 2024年11月18日号)