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民医連新聞

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被害者救済はまだ終わっていない 第41回ミナマタ現地調査に310人参加

 8月24~25日、第41回ミナマタ現地調査を行い、近畿や東京、新潟の原告・弁護団、民医連から看護師、医学生担当者など2日間でのべ310人超が参加しました。
 24日は、大型バス2台に分乗し、水俣市が「公害の原点」と紹介している百間排水口、「ネコ実験」で使われた小屋などの史料が展示されている水俣病歴史考証館、25ppm以上の汚泥が埋め立てられている親水護岸やエコパークなどをめぐり、水俣病慰霊の碑では、鎮魂の鐘を鳴らし祈りを捧げました。25日は、津奈木町内で決起集会を開催。熊本訴訟弁護団の中島潤史さんが「3地裁の判決で明らかになったこと」と題して大阪・熊本・新潟の判決の特徴点を報告。同団長の園田昭人さんは、25人の水俣病り患を認めたものの除斥期間を適用して全員の請求を棄却した熊本地裁判決を「著しく正義に反する不当なものだ」と批判しました。水俣病不知火(しらぬい)患者会事務局長の元島市朗さんは、環境省の被害者に寄り添わない姿勢が浮き彫りになった「マイク切り事件」に触れ、「被害者の救済がまだ終わっていないことを突きつけた」と強調しました。
 熊本民医連の奨学生は、「猫を使った実験で原因が判明したにもかかわらず、廃液が流され続けたことに衝撃を受けた。公害がもたらす悲惨さと、それを防ぐための責任の重さを強く感じた」と感想をのべました。(原田敏郎、熊本民医連・事務)

(民医連新聞 第1813号 2024年9月16日号)