人権尊重の精神医療を 精神科研修交流集会を開催
7月20~21日、石川・金沢勤労者プラザで第18回全日本民医連精神科研修交流集会in石川を開催しました。医師、研修医・専攻医を含め、49人が参加し、学習会と症例検討会を行いました。
1日目は各地の専攻医から研修報告があり、シンポジウムでは石川・城北病院医師の松浦健伸さんが「精神医療の歴史、これから、そして民医連精神医療福祉」をテーマに基調講演しました。
また「地域で活躍する民医連精神科」をテーマに3人の精神保健福祉士から発表があり、長期入院患者の退院支援、地域での訪問診療の拡大・アウトリーチ、障害者ピアサポーターの養成などの活動について報告。参加者も交えたパネルディスカッションを行いました。その後は班討論を行い、患者にかかわるスペシャリストの一人としての精神科医の役割などについて議論しました。
2日目は3つの会場に分かれて症例検討会を行いました。
2日間を通して、日本の精神保健医療福祉の遅れを歴史的にふり返り、これからはすべての人を対象に、予防を含めた包括的な精神保健医療福祉政策が必要になること、偏見や差別を克服する正しい知識と経験を身につけ、精神障害のある患者を地域でささえる現場での実践で、人権が尊重される地域の実現につながることなど、各地の経験を学習、交流し、共有しました。(全日本民医連医師部 林直央)
(民医連新聞 第1812号 2024年8月19日号)