2024年国民平和大行進 核兵器廃絶の願いを胸に
原水爆禁止2024年世界大会in広島(8月4~6日)に向けて歩く、国民平和大行進。全国で民医連も参加し、核兵器のない世界をアピールしました。各地の通信を紹介します。
僧侶もいっしょに
山梨民医連
【山梨発】7月10日に長野県から引き継いだ平和大行進には、当県連の各事業所からも職員、友の会会員、地域住民が参加。各自治体で行ったセレモニーでは、首長から世界大会へ届けるペナント(細長い旗)を託されました。
今回の県内行進は「初」のとりくみが、いくつか行われました。一つめは猛暑対策。すべて午前中の開催とし、距離も短縮しました。
7月12日は、被爆者の信者を供養する「平和の祈りの納経塔」(日蓮宗総本山・身延山久遠寺)を訪問。塔の前で供養と、僧侶から連帯の言葉があり、地域在住の被爆者があいさつした後、初めて若手の僧侶3人がいっしょに境内を行進しました。
15日の甲府市内の行進では、酒折駅でシンガーソングライターの三角真弓さんが東京から駆けつけ、行進のテーマソング「ちいさなひとつぶ」を披露し、みんなで合唱。これも初めてでした。
18日の最終日は、上野原市長から「核兵器使用を防ぐ唯一の保障は核兵器を廃絶すること」と力強い連帯の言葉。甲武トンネル前で式を行い、東京に引き継ぎました。
来年は戦争被ばく80年。非核の機運を高め、世界中で誰もが平和で安心して暮らし続けられるよう、運動を盛り上げていきましょう!(窪川善英、事務)
190任で思いつなぐ
富山民医連
【富山発】富山県の行進は6月5~15日まで行い、職員約190人が参加。県内を歩いてつなぐリレーチームには職員5人が参加しました。スタンディングや行進などの後の地域行動では、全自治体を訪問し、集会を開きました。
毎年、富山城址公園前(富山市)の地域行動では、民医連から若手職員を中心に60人以上が参加。今年は民医連と青年団体が共同で若者企画を行いました。「富山大空襲はいつか?」など、クイズ3問を出題。青年団体が駅頭で行った、平和に関する若者のシールアンケートの結果も報告しました。アンケートは38人が回答し、軍事費倍増は60%が増やさないでほしい、核兵器は76%が全面的に禁止してほしいという結果。暑いなかの企画でしたが、好評でした。
企画の後、約80人で富山市役所まで行進して集会を開き、市長からの言葉と、市長、市議会からの激励金をもらいました。最後は被爆体験の朗読を聞き、あらためて「核兵器はいらない」と思いを強くしました。(神谷千恵、事務)
自治体訪問でエール
熊本民医連
【熊本発】6月24日、鹿児島県から熊本県入りした国民平和大行進(7月8日まで)。梅雨前線といっしょに北上し、大雨で中止になる区間もありましたが、全体で550人、民医連からのべ103人が参加しました。
今年は職員の参加を制度教育に位置づけました。奨学生にも呼びかけ、医科奨学生1人が鹿児島から熊本への引き継ぎに参加し行進。「他団体の人と話しながら行進できて楽しかった」と語りました。
平和行進と同時進行で22の自治体を訪問。首長や議長が直接対応する自治体もありました。長洲(ながす)町の町長は「戦争はあってはならない、核兵器を使用するなんてもってのほか。この思いに右も左もない」と話し、ペナントにも協力してくれました。
当県で「日本政府に核兵器禁止条約の署名、批准、参加を求める意見書」を採択したのは、直近では宇城(うき)市(昨年12月)で、県内8番目。同市議会議長の豊田紀代美さんが以前、意見書の紹介議員として尽力し、採択に結びつきました。宇城市の訪問では、その豊田さんと総務部長が対応。ペナントと「核兵器禁止署名」116人分と、エールをもらいました。(田中翔太郎、事務)
(民医連新聞 第1811号 2024年8月5日号)