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民医連新聞

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強制不妊手術を国が謝罪 すべての被害者の救済を

 7月17日、参議院議員会館で、優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)が記者会見をしました。強制不妊手術を行った優生保護法を違憲とする最高裁判決で、同日、原告らは岸田首相と面会。謝罪を受けました。岸田首相は除斥期間主張の撤回、速やかな和解、幅ひろい補償、差別根絶に向けた全省庁での新体制の構築などを表明しました。
 会見で東京の原告・北三郎さん(仮名)は、岸田首相に「判決は人生の折り返し地点と思っていましたが、まだ心が晴れません」と伝えたとのべました。面会後の気持ちとして「謝罪されても、67年間の苦しみは、忘れられません。現在も不妊手術が行われていると聞きます。やめてほしいです」と語りました。
 原告は高齢化し、訴訟中6人が亡くなりました。熊本の弁護団は遺影を手にしながら、原告の思いを岸田首相に伝えたといいます。
 弁護団は、救済方法について7月18日から、こども家庭庁と協議を開始し、基本合意、補償の立法など、時間とのたたかいになると報告しました。また、法務大臣に対し、訴訟の終了を求める方針を表明しました。
 最後に、優生連共同代表の大竹浩司さんが「ようやく救済の入り口に立った。原告と支援者の力を結集した成果だが、優生思想はまだ社会に残っている。差別をなくすために、大事なのは人権と、正しい教育。同じことをくり返さないために、みなさんとがんばっていきたい」と訴えました。

(民医連新聞 第1811号 2024年8月5日号)

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