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民医連新聞

民医連新聞

診察室から 初期研修医から専攻医への架け橋に

 前号掲載の本間理さん(研修委員長)とともに山形民医連の医師研修委員として、奨学生活動や医師研修の環境整備に努めています。北海道・東北地協の医師研修委員からの誘いを受けて、一昨年より全日本民医連の医師研修委員も担っています。委員になった当初は、臨床研修指定病院の基幹型をもたない県連に属している私に業務が務まるのか心配でした。しかしこの2年間、新入医師オリエンテーションやセカンドミーティングを通して、初期研修医の言動や研修委員の指導医の教育方針に触れたことで、研修のあり方を学ぶことができました。そして、基幹型をもたなくても初期研修医と積極的にかかわらなくてはいけないと感じました。また、当県連でやっていることを発信することで、基幹型をもたない他の県連にも参考にしてもらえて、意見交換する良い機会になると感じました。
 当県連では、他県連の基幹型病院と連携を取り、奨学生のうちから積極的に連携した病院での実習や進路相談を実施しています。また、県連内への着地を意識づけすることを目的として、2年目の選択研修を当県連の事業所で実施(たすきがけ研修)することや、3年目にはTY(トランジショナルイヤー)研修を実施することを方針化しています。この方針にのっとり、昨年度は1人、2年目の研修医を受け入れました。初期研修および専門研修で外部に出ている若手医師同士の交流を目的とした「若手医師の会」を、WEBで定期開催しています。そこでは、普段の診療での悩みや今後の進路のことを話し合っています。オープンな場で話しやすい雰囲気を意識しています。交流した内容を踏まえ、自県連の改善につなげていきたいと思っています。
 働き方改善や世代交代など、県連の問題を考えてみても、研修医や専攻医の県連への着地は重要なミッションです。研修委員で得られたことを県連に還元し、初期研修医から専攻医への架け橋になれるよう、今後も努めていきたいと思います。(川瀨隆一、山形・至誠堂総合病院)

(民医連新聞 第1807号 2024年6月3日号)