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民医連新聞

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地域で9条への思いを形に 鹿児島・奄美中央病院

 【鹿児島発】昨年12月1日、奄美中央病院の敷地内に、日本で33番目、鹿児島県では初となる「9条の碑」が建立されました。計画したのは医療生協や民商、新婦人の会などでつくる奄美民主団体協議会です。
 運動のきっかけは、同協議会が昨年5月に主催した伊藤千尋さん(ジャーナリスト)の講演で、平元良英さん(医師、奄美中央病院院長)が、京都・まいづる協立診療所での碑の建立(民医連新聞23年5月1日号掲載)を知ったことでした。講演で感銘を受けた平元さんの呼びかけで奄美医療生協をはじめ、地域の団体や住民で募金活動を開始。青年ジャンボリーなどの若手職員の協力も得て、昨年5~11月の期間で約42万円の建立資金が集まりました。
 碑の制作は、石材店を営む奄美民商の会長で、奄美医療生協の理事でもある濱田幸造さんが手がけ、費用も大幅に抑えることができました。御影石製の碑の表側には憲法9条の条文、裏側には憲法前文が刻まれています。
 除幕式には約80人の市民や職員が集まり、セレモニーを行いました。代表してあいさつした平元さんは、奄美空港での自衛隊訓練やパレスチナ・ガザ地区での惨状に触れ、「私たち医療者は、いのちの守り手として“9条ワクチン”で平和を訴えていきたい」と話しました。また青年ジャンボリーからは、長谷川真奈さん(作業療法士)が発言し「核も戦争もない時代をめざし、9条を引き継いでいきたい」と決意を語りました。

(民医連新聞 第1806号 2024年5月20日号)