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民医連新聞

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つどい、学び、交流深め「基本となるもの」を完成 歯科衛生士全国交流集会に167人

 全日本民医連歯科部と歯科衛生士委員会は4月13~14日、福岡で歯科衛生士全国交流集会を開催しました。7年ぶり2回目の集会に、28県連86事業所から167人が参加。おおいに学び、27の班ごとに交流を深めました。集会概要と参加者の声を紹介します。(丸山いぶき記者)
 ※歯科衛生士は県連のみ表記

 今集会の目的は、①全国の歯科衛生士のとりくみ、活動を交流し、②「民医連歯科衛生士の基本となるもの(以下、基本となるもの)」を完成させ、全国でとりくみをすすめる契機とすること。全日本民医連歯科部部長の岩下明夫さん(歯科医師)は、開会あいさつで、「この集会を、より良い未来に向かって歩き出す大きな一歩にしよう」と呼びかけました。
 はじめに、歯科衛生士委員長の小玉奈緒さん(宮城)が、「基本となるもの(案)」を提案しました。昨年10月から今年1月の全国討議には、多職種から約200件の報告がありました。その意見や期待の声などを紹介し、補強・修正点を説明しました。

■多職種からエール

 続いて、各職種からの報告。全日本民医連副会長の川上和美さん(看護師)は、「基本となるもの」から得た学び、めざす看護のとりくみと発展について語り、「ともにケアの担い手として、現場から社会を変える声をあげよう」と呼びかけました。
 濱名勇さん(介護福祉士)は、福岡・たたらリハビリテーション病院での口こう腔くうケアの実践を報告。介護士対象の歯科に関するアンケート結果、日頃の連携への感謝のメッセージ動画を紹介しました。
 竹邉聖さん(医師)は、 同・千鳥橋病院のオーラルフレイル委員会のとりくみを報告。死亡を含むさまざまなリスク要因となるオーラルフレイルへの介入、社会的格差を考慮した地域での健康増進活動、多職種の関与、歯科衛生士の役割の重要性を強調しました。
 1日目の最後は、歯科衛生士の確保と育成の課題。津森紗代さん(福井)が、昨年度に実施したアンケートの結果を報告し、1時間におよぶ班討論で深めました。

■活用へ向けて

 2日目は、全日本民医連副会長の加賀美理帆さん(医師)が学習講演。「基本となるもの」でも重要な基礎となっている、ICF(国際生活機能分類、2001年WHO総会で採択)について解説し、「民医連の初代会長・須田朱八郎さん(1953年当時)の言葉にも通じる」と指摘しました。
 続いてアセスメントシート活用法について相曽訓子さん(東京)が解説し、個人、そして班ごとに実践。同シートは「基本となるもの」が示す民医連歯科衛生士のめざすものを実践するツールです。参加者は四苦八苦しながら約1時間、同シートとICFを用いて演習事例を検討するワークショップを行いました。
 集会中に出された意見も参考に「基本となるもの」は完成。その活用、確保と育成の課題へのとりくみを、全国とつながりすすめることなどを確認しました。

* * *

 参加者に感想を聞きました。岡山の中川愛梨さんは、開口一番「楽しかった」。同・森宗莉菜さんと比嘉亜耶さんは、「介護の人の話が新鮮だった」「日常活用は難しいと感じたが、指針になる」と。今井絵理さん(愛知)は、「他県の人のいろんな意見を聞けた。患者に寄り添うことを忘れず、生かしたい」と語りました。

(民医連新聞 第1806号 2024年5月20日号)