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民医連新聞

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憲法カフェ 最終回 憲法を権力の暴走の歯止めに

 今年3月、政府は英国やイタリアと共同開発する戦闘機について、日本から第三国への輸出を解禁する閣議決定をしました。これは、平和憲法のもとで「武器を輸出して稼ぐ」という重大な方針転換です。
 政府は「現に戦闘が行われている国」には輸出しないなどの条件をつけたから、無制限な輸出拡大にはならない、と言います。しかし輸出先が戦争を始めてしまったら、輸出した武器の使用は防げません。結果的に日本は戦争に加担・支援していることになります。この方針転換は、平和憲法から逸脱した行為と言わざるを得ません。
 さらに問題なのは、このような大転換が、国会の関与が一切ない閣議決定で行われたことです。しかも、今後の個別の輸出の可否に関する判断も閣議決定で行われることになっていて、武器輸出を国会が監視できるシステムがありません。
 このような政府の国会軽視、すなわち国民軽視は、ここ10年で加速度的にひどくなっているように思います。「権力の暴走」を見せつけられているような気がしてなりません。今こそ、私たち主権者が声をあげて、日本国憲法を「権力の暴走の歯止め」として生かさなければならない時です。このコラムは今回が最後になりますが、みなさん、これからもいっしょにがんばりましょう!(明日の自由を守る若手弁護士の会)

(民医連新聞 第1804号 2024年4月15日号)