医師増員求め 署名スタート 医療崩壊を防ぐ大きな運動を
昨年12月21日、医師・医学生署名をすすめる会は厚生労働省記者会で記者会見し、「医療崩壊を防ぐための医師増員を求める請願署名」にとりくむことを発表。5人の呼びかけ人が運動への賛同と支援を訴えました。
医療制度研究会理事長の本田宏さんは「日本はOECD平均より13万人も医師が少なく、その結果、この間も過労死などが起こっている。医療費が経済の負担になるという理屈は国際的にも否定されていて、国民だけでなく、医師の人権を守るためにも医師増員、診療報酬の引き上げが必要」と署名の趣旨を説明しました。呼びかけ人は、それぞれの立場から日本の医師労働の異常さと、医師増員の必要性を強調。全日本民医連の増田剛会長は「2008年に医学部定員が増えたのは世論の後押しがあったから。コロナ禍で起きた医療崩壊を日常にしないためにも、多くの人にいっしょに声をあげてほしい」と訴えました。また過酷な現場の実態に、将来に不安を持っている医学生の声も紹介しました。
署名は(1)医師養成数がOECD平均となるよう医学部定員増を行うこと、(2)診療報酬の抜本的引上げを行うこと、(3)医学研究および医学教育が適切に行えるよう予算措置を行うこと、を求めています。医師・医学生を対象にして、今年5月までに医師5万筆、医学生1万筆を目標にします。
医師・医学生署名をすすめる会では、各地でのシンポジウムの開催や賛同を呼びかける動画などの作成、クラウドファンディングの呼びかけを行っていきます。詳しくはQRコードの特設サイトを参照してください。
(通達第ア―809号に方針添付)
(民医連新聞 第1798号 2024年1月22日号)
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