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民医連新聞

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診察室から 水曜・午後は全職員で可能性をひろげる時間

 当院は、出勤職員のほぼ全員が参加する朝礼を毎日短時間で行っていますが、朝の外来や訪問診療が始まると、慌ただしく時間が過ぎてしまいます。コロナ禍で休憩時間も食事中は会話できず、職員間のコミュニケーションが減ってしまいました。そこで、もっとコミュニケーションできる場を増やし、お互いの感じていること、考えていることを共有しながら学び合う場を持つために、今年度4月から、水曜日の午後を休診とし、全職員が参加するカンファレンスを、毎週開くことにしました。
 とは言っても、全員が集まるスペースはないので、職員は4つのチーム・場所に分かれ、スモールグループディスカッション(SGD)を行い、WEB会議システムを使用し、グループの意見を発表し合うスタイルです。企画は事務長が中心となり、テーマは人権、平和活動、医師養成、民医連綱領、10の基本ケア、地域志向ケア、チームコーチング、オープンダイアローグ、個人情報保護と守秘義務、医療安全、経営、セルフケアなど。1時間ほどの学習時間の後、SGDで感想交流します。学習の講師やファシリテーターは医師に限らず、看護師や多職種、平和チームあらため、PoP(Piece of Peace)チーム、弁護士などさまざまです。
 SGDの初めにアイスブレイクの時間を持ち、お題に沿って全員が話します。例えば、最近のマイブームなど。お互いを知り、交流が深まります。その後、学んだことについて全員が発言し、感想や気づきを話します。定期的に気になる患者カンファレンス(気にカン)、さらに一歩すすめる「深掘り気にカン」や、民医連新聞の記事を読み、学んだことをSGDで話し合うこともしています。
 水曜日の午後は、職員の育成や学び、連携とともに、医療活動・地域活動・社保活動などを強めることにつながっています。カンファレンスは、職員や診療所の可能性をひろげる機会になります。これからの発展がますます楽しみです。(軽部憲彦、栃木・宇都宮協立診療所)

(民医連新聞 第1794号 2023年11月6日)