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民医連新聞

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憲法カフェ ぷち㉞ 髪型と校則

 今夏の甲子園では、「丸刈り」ではない学校・選手の活躍が話題になりました。いまだに甲子園出場選手の多くが丸刈りですが、髪型を強制する校則は時代遅れなのではないか、という議論を「人権」の問題として考えてみませんか。
 当たり前の話ですが、部活動を含め、学校の校則が人権侵害をすることは許されません。ですので、「人権」の観点から日常不断に改訂を議論していくべきです。特に髪型や靴下などの細かい規則は、学校・教師が「上から目線」で、本来生徒の自由であるはずのものを取り締まるわけですから、生徒の自己決定権(憲法13条)を侵害する危険と常に隣り合わせです。規則の必要性や合理性を検討し、生徒の人権を侵害しないものに改訂しなければなりません。
 丸刈りは「高校球児らしさ」「清潔感」「一体感」、服装の指定は「高校生らしさ」「華美なファッションは勉学の妨げになる」ことなどがその理由だと言われます。しかし、少し考えてみれば、どれも勝手なイメージにすぎず、理屈になっていません。
 不合理な校則で縛られ続けることに慣れてしまうと、理屈に合わない支配に疑問を抱き、ものを言い、抵抗することを、最初から諦める人間になりかねません。この点からも、不合理な校則は教育上、有害だと言えるのではないでしょうか。
(明日の自由を守る若手弁護士の会)

(民医連新聞 第1792号 2023年10月2日)