本来の所得再配分を 社保委員長学習交流集会を開催
全日本民医連は2月15日、社保委員長学習交流集会を開催し、43県連から150人以上が参加。昨年10月の社保委員長会議での要望で、運動課題や情勢学習、とりくみの交流として開催しました。
神戸大学准教授の井口克郎さんが「『全世代型社会保障構築会議報告書』を読む」をテーマに学習講演。「本来、すべての人の健康で文化的な生活を保障するための社会保障が、庶民や一般大衆に負担を押しつけ、世代間対立や忖度(そんたく)合戦に持ち込むことで、『抑制されても仕方ない』と思わされている」「その裏で、経団連や富裕層が内部留保や資産を増加させ続けていることに注目する必要がある。社会保障は世代間のささえ合い(水平的再分配)ではなく、階級間の垂直的所得再分配が本来のあるべき姿だ」と指摘しました。
全日本民医連事務局次長の山本淑子さんが、当面の運動課題についての提起。事務局次長の西坂昌美さんが、統一地方選挙への全日本民医連の要求案「2023年4月統一地方選挙にあたって、民医連は訴えます 人権と平和が守られ、一人ひとりが個人として尊重され、安心して住み続けられるまちをめざして」を説明しました。
分散会では、講演の感想や日々の運動やとりくみについて交流しました。参加者からは「各地のとりくみを交流できて元気が出た」「対面で交流できる日を楽しみにしている」との感想がありました。(全日本民医連社保運動政策部 正森太朗)
(民医連新聞 第1778号 2023年3月6日)