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民医連新聞

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診察室から 患者の「なぜ?」に寄り添いたい

 2023年が始まって1カ月ほどがたちました。雪の降らないまち、宮崎においても冬の冷え込みはそれなりのものです。加えて、宮崎県民はそもそも寒さに対する耐性がない人がほとんどです。診察室で厚手の上着を脱いだばかりの患者が、聴診器を取り出すと「ちょっと待って」とさらに3枚、4枚と服をめくりだすこともよくあります。
 そんな年明け、患者と話していると、かならずと言っていいほど出てくるのが、お正月で食べすぎてしまった話です。「ついついお餅を…」とか、「こたつでみかんがやめられなくて…」など、非常に共感できる話をたくさん聞きます。かく言う私も正月太りをしてしまった側の人間です。寒くて運動ができていない、という話もだいたいセットになってきます。とてもよくわかります。わかるからこそ、「これからがんばっていきましょう」と話します。何せ2023年はまだ10カ月も残っているのですから。
 まずは食事内容のリセットを、と最近私がハマっているのが野菜スープづくりです。週末や当直明けで少し早く帰れたときなどに、大鍋でまとめてつくっています。1週間くらいかけてそれを食べていくのです。具材や味つけは、その時の気分や冷蔵庫の中身で変わったりしますが、キノコ類はたっぷり入れるようにしています。ショウガ、ニンニク、ネギやセロリなどの香味野菜をしっかりと使うこともポイントです。
 調理方法はYouTubeの料理動画を参考にしています。私がよく見ている動画では、調理の工程において「なぜこの作業をするのか」「なぜこの調味料を組み合わせるのか」という説明もされているので、理屈で考える方が好きな自分にとって、理解がより深まる感覚がしています。理解してとりくむとその作業がさらに楽しくなるので、わかりやすく説明できるというのは本当にすごいことだと感心させられます。私も、患者の理解に寄り添えるような診療ができると良いなと思っています。(坂口亮介、宮崎生協病院)

(民医連新聞 第1777号 2023年2月20日)