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民医連新聞

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診察室から “飲みニケーション”は必要?

 諸事情にて連投となりました。
 新型コロナウイルス感染症が世界的に流行してから2年半以上。執筆時点で「第7波」は収束しておらず、少しずつ減ってはいるものの、毎日10人前後が発熱外来を受診する状況が続いています。
 受診時の問診票を確認すると、「数日前に職場の歓迎会に参加」「友人と飲みに行った」などと記載する受診者が結構いて、感染が一向に収まらない状況下でも行動制限をかけない政府の対応の影響を目の当たりにしているわけですが、そのような患者を診察すると「自由に飲みに行けていいなぁ」と、ついつい思ってしまいます。
 コロナ禍に見舞われて以降は、職場単位での懇親会や歓送迎会をしないのがすっかり日常になってしまいました。「少人数なら行っても良いかな」と思いつつ、院長かつ感染対策本部長である身としては、外でお酒を飲むという行動になかなか踏み切れません。8年前、とあるアルコール依存症患者と約束して家での晩酌をやめたので、現在は年に数えるくらいしかお酒を飲まなくなりました。
 全国20~65歳を対象に実施した「飲み会に対する意識の変化」に関する調査では、月に1回以上、飲み会に参加している人は新型コロナウイルス感染症流行前に4割を超えていた一方で、流行後には1割程度にとどまったそうです。「流行終息後も飲み会の頻度を戻してほしくない」と考えている人は3割以上にのぼり、「参加しない」を含めると6割に達します。
 “飲みニケーション”はもういらない? いや、そんなことはないはず。新しく入職してきた職員や地域医療研修にきた先生とは歓迎会で打ち解けたいですし、会議などで会った民医連の関係者とは夜通し熱く語り合いたいですね。「重要なことは懇親会で決まる」「会議はむしろ飲み会から本番」などなど、民医連には古くからの言い伝えもあるようですし。強要しない範囲の飲みニケーション、時には必要だと思います。
 最後に一言。「安西先生、たまには飲み会がしたいです」笑。
(菊地修司、茨城・城南病院)

(民医連新聞 第1770号 2022年10月17日)

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