いのち守るあなたの一票で戦争しない平和な未来を選ぼう 全県連会長アピール
6月22日、全日本民医連の増田剛会長とすべての県連会長は、連名で7月10日投開票の参議院選挙に向け、アピールを出しました。
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すべての民医連職員、共同組織、患者・利用者のみなさん。
今、日本は、憲法を壊して戦争する国になるのか、憲法を生かしていのちや暮らしを大切にする国になるのか、重大な岐路にあり、参議院選挙が山場です。7月10日投開票の参議院選挙は、人のいのちを守り、戦争しない日本であり続けるかどうかを選ぶ選挙です。
私たちはコロナ禍、いのちの選別を迫られる耐えがたい場面にも向き合いながら、患者、利用者のいのちを守るために奮闘してきました。医療崩壊で、感染しても自宅に放置されていのちを落とす事態がおきたのは、社会保障予算を削減し続け、医療提供体制を縮減してきた政治の責任です。
今度の選挙では、医療や介護の拡充を実現できる政党か、私たちの未来を託せる候補者か、本気になって考えましょう。
全日本民医連は「人権と公正」の視点で、参議院選挙に向けた民医連の要求「かけがえのない いのち 憲法を生かす社会の実現を」をまとめました。平和で安心して暮らせる未来に生きるため、かならず投票に行き、この要求を実現できる政治に変えましょう。
■軍事で平和は守れない
ロシアのウクライナ侵略に多くの国民が心を痛めています。この危機に乗じて、軍事費のGDP比2%以上の増額や「敵基地攻撃能力」強化、「核共有」、憲法9条に自衛隊を明記し、「専守防衛」を放棄する戦争する国づくりを推しすすめようとする政党や候補者に、未来を託せますか。「敵基地攻撃能力」を強めれば、逆に日本が戦争に巻き込まれる危険が高まります。ウクライナの惨状をみても、軍事対軍事では平和は守れないことは明らかです。戦争しない、戦争を起こさない憲法9条を生かして外交に力を尽くす道こそ、国連憲章の精神に沿った平和への道です。
■生活守る政治の実現を
軍事費をGDP比2%に増額するには約6兆円のねん出が必要です。その財源を政府も軍事費増額を主張する政党も明らかにしていません。消費税率の試算で、12%以上への増税になります。
戦争するために予算をつかうのではなく、私たちのいのちや暮らしのためにお金をつかう政治に変えましょう。大学の授業料は1兆8000億円で、小・中学校の給食は4386億円で無償化できます。4兆8612億円で、年金受給権者全員に年12万円を追加支給できます。現在1~3割の公的医療保険の自己負担も、5兆1837億円でゼロにできます。医療の提供体制や公衆衛生を拡充させ、患者・利用者の自己負担を減らし、医療・介護従事者が安心して働き、高齢者も若い世代も暮らしやすい社会にしましょう。
■棄権は戦争につながる
選挙に行かないこと、棄権することは、今の政治を認め、悪化を傍観し、いのち、暮らしを脅かす戦争への道にすすむことを許してしまうことになります。
平和な未来は、私たち一人ひとりの行動によって実現できます。今、しっかりと学び、考え、かならず選挙に行きましょう。周囲の人たちにも、自分のことばで今度の参議院選挙の大切さを伝え、選挙に行こうと声をかけましょう。
平和に、安心して生きていける未来を選び、一人ひとりが大切にされる政治に変えましょう。
(民医連新聞 第1763号 2022年7月4日)