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民医連新聞

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憲法カフェ ぷち② 軍備が必要?!

 ロシアによるウクライナ侵攻を契機に、日本国内でにわかに「やはり軍備が必要では」という世論が9条への揶揄(やゆ)とともにひろがりました。また、安倍元首相が「核の共有」を提案したことで、非核三原則の見直しの議論が自民党や日本維新の会から巻き起こりました。いずれも「抑止力」あってこその平和維持という発想が土台にあります。
 しかし、軍拡自体が、周辺諸国を刺激して自国への警戒感、不信感、あるいは敵意を増大させるという大きな矛盾を見つめるべきです。ましてや、核兵器禁止条約が発効して1年が経過し、ロシアの核をちらつかせた恫喝(どうかつ)と侵略に対して猛烈な批判が全世界から上がっているなかで、「じゃあ日本も!」と言い出すことがどれだけ好戦的で前時代的な振る舞いか、恥ずかしく感じます。
 こうした「武力」への回帰論は、憲法9条や平和的生存権を踏みにじることは言うまでもありませんが、そもそも非現実的です。核を持つ2つの大国と隣り合い、無防備な原発が多数あり、資源もなく、食糧自給率も極めて低く輸入に頼る脆弱(ぜいじゃく)なこの国に、紛争解決方法として「戦争」という選択肢は空想に近く、『話し合いで解決するしかない』現実を、多くの人と確認し合いたいですね。(明日の自由を守る若手弁護士の会)

(民医連新聞 第1758号 2022年4月18日)