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民医連新聞

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9条守って戦争止めよう! 憲法改悪を許さない! 全日本民医連が決起集会 いのち守る現場から戦争も改憲も許さない

 全日本民医連は3月20日、「憲法改悪を許さない! 全日本民医連決起集会」をWEBで開催し、全県連から約300人が参加しました。(丸山いぶき記者)

参議院選挙で改憲勢力3分の2未満に

■9条の力奪わせない運動を

 「改憲をめぐる情勢とたたかいの課題」と題し、日本体育大学の清水雅彦教授(憲法学)が講演しました。自民党の緊急事態条項論や敵基地攻撃論、9条改憲論の内容と問題点を詳しく解説。ロシアによるウクライナ侵攻と日本の改憲論の関係も語り、ロシアを参考に、「在外国民の保護」を理由に、海外での戦争をも可能にしかねない自民党改憲案の危険性を指摘しました。また、国連憲章が集団的自衛権を認めていることで、「自衛」の名のもとに「侵攻・侵略」を許してきた歴史を批判。同規定削除の必要性を訴えました。
 一方、日本政府は、憲法9条2項が「保持しない」とする「戦力」に自衛隊はあたらないと説明する責任を、常に課されてきました。清水さんは、国会論戦と世論によって構築された9条による歯止めの力にも言及。この歯止めを失わせる9条の2「加憲」(自衛隊の明記)を批判し、9条と「全世界の国民」の平和的生存権をうたう前文の意義を強調しました。
 最後にこの間の運動や選挙をふり返り課題を整理。「改憲発議をさせない運動・世論づくりを。労組と市民と野党の共闘の発展で、政権を取る運動へ」と訴えました。(より詳しい講演概要は『民医連医療』6月号に掲載予定)

■署名100万筆目標に

 各地のとりくみ報告(左頁)につづき、事務局次長の山本淑子さんが行動提起。(1)「憲法改悪を許さない全国署名」(7月の参院選までに100万筆目標)を軸に、(2)各県連・法人などの体制と方針の確立、(3)憲法学習、(4)地域で共同組織、地域の医療機関・介護事業所、さまざまな団体に働きかけること、を呼びかけました。

10万筆を目標に掲げ
あらゆる工夫で達成へ
北海道民医連 栗原博志さん

 改憲発議を許さない! 北海道民医連闘争本部を、1月22日の理事会で設置しました。副本部長は友の会連絡会の横山博子会長です。目標は、(1)7月の参議院選挙で改憲勢力を3分の2未満に、(2)署名は6月末まで10万筆、(3)各地域、職場・事業所で共同組織と力を合わせ九条の会を再開、(4)労働組合、民主団体と力を合わせ市民と野党の共闘を強める。全道6ブロック・法人で闘争本部を立ちあげ、ロシアのウクライナ侵攻への抗議行動と結びつけて、憲法を守るとりくみを開始しました。
 運動に主体的にとりくめるよう「私の憲法への思い」動画の作成を開始。宣伝行動や市民集会で職員がマイクを握り、自分の言葉で戦争反対の声をあげています。
 憲法署名つきハガキは15万枚作成し、すでに1000筆超集めたブロックや、医師が1人で200筆を集めた例も。あらゆる工夫で、署名10万筆の目標をかならず達成させたいと思います。

学習と実践を柱に
アイデアで目標達成を
福岡・佐賀民医連 藤野智明さん

 当県連は憲法署名4万筆を目標に設定。行動するには憲法のすばらしさを感じ、意識を高める必要があると考え、1つ目の柱に学習の強化を据え、この間の学習動画を活用することに。職場学習、集会や一斉行動で体感して、意識を高めようと呼びかけています。
 2つ目の柱は実践です。共同組織の機関紙で返信用封筒をつけ署名を依頼。署名を推進するチャレンジャー「Kenpou-Keeper」も募集します。4月下旬の緊急決起集会で、憲法の講演と「Kenpou-Keeper」決意表明など、職員のやる気を喚起します。とりくみは途上ですが、アイデアを出し合い少しでも楽しく目標達成できるよう、がんばっていきます。

「最大」の課題を「本気」で
腹をくくり改憲阻止へ
長野県民医連 出河進さん

 「かつてない憲法の危機」に対して、「最大」の課題を「本気」で手加減せず、やれることをやろう―。当県連は腹をくくりました。運動の推進体制として長野県民医連「憲法をまもる運動推進」本部を設置し、2月中に6つの地域連絡会・法人にも推進本部ができました。とりくみ集約の仕組みを整え、「憲法まもるNEWS」で積極的に情報発信。各地で旺盛に学習会や宣伝が行われています。3月29日には県連主催で学習決起集会。松本協立9条の会(職員有志)は、以前から行っていたエンジェルウイングに平和メッセージを寄せるとりくみで、日常的な活動を生かしています。
 幹部を先頭にすべての職員が多彩に学習し、行動。憲法を守る運動を通して団結が深まり、組織も個人も成長できる活動にしようと、奮闘しています。

「攻められたら」ではなく
「攻められないために」
広島中央保健生協 門田(もんでん)美穂さん

 私たちは核兵器が使用された後のまちと人びとの暮らし、苦しみを知っています。決してくり返したくない。「攻められたらどうするか」ではなく、「攻められないためにどうするか」という考え方が必要です。
 コロナ禍でも職員自身が語り合う場をとLINEのオープンチャットを開設。戦争反対を態度で示そうアクションを3日間行い、職員のべ102人が参加。憲法署名とマスク、返信用封筒をセットにして配布する「平和を届ける、一人1セット配布行動」や憲法学習会も。学習からアクションに、職員自身が学び考え行動するとりくみをつくっていきます。

(民医連新聞 第1757号 2022年4月4日)