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民医連新聞

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FMラジオで「解決!」 介護の悩みに答えます 兵庫・姫路医療生活協同組合

 兵庫・姫路医療生活協同組合は昨年春にスタートした地元のFMラジオ番組に参加しています。ラジオを通して、地域での生活の困難に解決の光を―。そんな思いで始まった番組で発信するのは? 昨年11月28日放送の番組収録の様子と、出演者が所属する小規模多機能ホーム「城北」を取材しました。(丸山いぶき記者)

 「今回の困りごと相談は、お母さんの介護をしている息子さんのAさんから。お悩みを解決してくれる姫路医療生活協同組合の小田さん、木澤さん、おはようございます」「おはようございます!」

* * *

 日曜、朝7時からの1時間番組、FMゲンキ「解決!!なんでも困り事相談!」。兵庫県姫路市で放送されているコミュニティーFMから、軽快な音楽とともに元気な掛け合いが聞こえてきました。

柔軟に対応できる小規模多機能の魅力

 「自宅で過ごしたい母の気持ちは、諦めるしかない?」
 家族からのSOS(別項)に、「城北」の所長・小田衣織さん(介護福祉士)と木澤由起子さん(ケアマネジャー)が答えます。
 小規模多機能ホームはデイサービスを中心にショートステイ、訪問介護を組み合わせて利用できる介護施設です。小田さんは「利用者の状態や環境に応じて必要なサービスを提供し、住み慣れた自宅での生活をサポートします。姫路医療生協には市全域7カ所に事業所があります」と紹介しました。
 木澤さんは、臨機応変に対応できる小規模多機能ホームの魅力を語りました。介護者の帰宅時間が遅くなる場合は、施設で夕食を済ませ、出張で数日間家を空ける場合や介護の休息期間としてショートステイも利用できます。亡くなる数日前まで自宅で過ごし、最期は「城北」で看取った100歳、独居の利用者の例も紹介。「利用者と家族、双方の意向をかなえられるよう、いっしょに最善策を考えます」と呼びかけました。

 ―収録を終えた感想は?
 「もう1回やりたい。普段はもう少し、うまくしゃべれるんですよ(笑)」(小田さん)。「伝えるのが難しい。もっと魅力を伝えたいのに!」(木澤さん)。

介護のこともっと伝えたい

 同番組の制作は地元企業の(株)アミューズ24。「地域の人の“困った”の解決こそサービス業の神髄」と介護事業や設備事業を行ってきた安積進社長が、集大成として昨年4月にラジオ番組を始めました。ラジオパーソナリティーは同社の宮本敏幸さん。「介護業界は本当に真面目でいい人が多い。でもアピールは苦手。ラジオを通して世代問わず介護のことを知ってもらい、地域の事業所の連携もはかりたい」と安積さん。
 そんな思いに賛同した姫路医療生協は2カ月に1回、これまでに4回出演し、スポンサーとしてラジオCMも放送しています。訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所、若い介護職員の思いを伝える企画も行いました。担当する地域サービス部の久保茂さん(事務)は、「職員が自信をもって、自分の事業所の魅力を発信する様子がうれしい」と話します。

自信をもって言える「いい職場です」

 「城北」があるのは、姫路城の北側に広がる住宅街の一角。「なじめない利用者さんはいないよね」「施設に足を踏み入れた瞬間から明るい」 小田さんと木澤さんが自信いっぱい紹介する通り、午後のレクリエーションを楽しむ利用者の笑い声が、駐車場まで聞こえてきます。
 敷地内いたるところに利用者や家族が手がけた作品が。「城北」では利用者と職員、それぞれの家族がいっしょに畑作業をしたり、つい、休みの日にまで顔を出してしまう職員もいます。「チームワークがいい最高の職場! だから利用者さんも自然体でいられる。いつでも見学に来て」と話すベテラン職員の言葉に、周りの若い職員も大きくうなずきます。

(民医連新聞 第1751号 2022年1月3日)