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民医連新聞

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副作用モニター情報〈560〉 新型コロナワクチン副反応のまとめ(上)

 医療従事者を対象とした新型コロナワクチン(商品名:コミナティ)の先行接種が実施されるなか、多くの民医連事業所でワクチン接種後の副反応に関するアンケート調査が行われました。
 今回、各協力医療機関より、アンケートデータを収集し集約しましたので、その結果を報告します。
 なお、今回報告する調査結果は統一のプロトコール下で実施されたものではないことをご了承ください。

【調査対象症例数】
ワクチン接種1回目:2856例
ワクチン接種2回目:2509例

【調査結果】
・注射部位反応の発生件数は接種1回目:63%、2回目:75.1%でした。一方で先行接種研究(順天堂大研究班報告)では1回目:92.8%、2回目:91.5%となっており、結果に大きな差が見られました。大きな差が発生した原因は不明ですが、年齢や性別により副反応出現頻度が異なることが報告されており、接種対象の違いが結果に現れている可能性があります。

・注射部位反応以外では「37.5℃以上の発熱」の発現頻度が、1回目2回目比較で12.8倍(2.5%vs31.9%)と突出して上昇していました。そのほか、「悪寒」7.1倍、「関節痛」5.4倍、「頭痛」2.8倍、「疲労倦怠感」2.9倍と、全体的に2回目接種時に副反応の発生頻度が上昇していました。先行接種研究でも注射部位反応以外の副反応に関して、同様の結果が得られており、あらためて2回目接種時に副反応発生頻度が上昇することが確認されました。

・今回のアンケート調査では副反応の重症度は評価されておらず、発生頻度以外の副反応の状況については評価することができませんでした。

* * *

 次回はアンケート調査の中でみられた特徴的な個別症例や、教訓的な事例について報告します。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)

【お詫びと訂正】
 8月16日付「副作用モニター情報〈559〉」の記事中、「β遮断薬のオロダテロール塩酸塩」は誤りでした。
 正しくは「β刺激薬のオロダテロール塩酸塩」です。

(民医連新聞 第1744号 2021年9月6日)

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