看護学生への支援復活訴え懇談
6月21日、全日本民医連は文部科学省、厚生労働省と懇談を行い、3月末で打ち切られた「学生支援緊急給付金」の復活や、コロナ禍への対応に苦慮する看護師養成校への財政支援など、6項目を要請しました。
北海道・勤医協札幌看護専門学校の田沢裕一事務長が、学生の窮状と給付金の復活を訴え、「前回は申請基準が不明確で対象者を学校側が選ぶことが、学生との対立を生んだ」と改善を要望しました。大阪・泉州看護専門学校の番場弘樹事務長は「『高等教育就学支援制度』の対象者に高卒2年以内の制限があることで、社会人入学者が利用できない」と指摘し、規定廃止を求めました。
文科省からは「今年度の給付金は検討していない。既存の制度の見直しは、規定に則って検討する」と要望にこたえる姿勢はありませんでした。
東京・勤医会東葛看護専門学校の児玉宏行事務長は「学校も感染症対策やICT導入など、やることは増えるのに国からの財政支援はない。実習に伴うPCR検査の費用も大きな負担で支援が必要」と訴えました。
厚労省からは「財政支援は都道府県への臨時交付金で対応可能。現場の実情は持ち帰って検討する」と回答しました。
今後も学生の学ぶ権利を守るため、全国で自治体交渉などを行い、支援制度の復活、拡充に向けてとりくむ予定です。
(民医連新聞 第1740号 2021年7月5日)