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民医連新聞

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副作用モニター情報〈553〉 肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)による発熱・注射部位の腫脹

 ニューモバックスNPによる蜂窩織炎(ほうかしきえん)の副反応は、副作用モニター463(2016年8月1日号)で報告しています。その後も29件の副反応報告が上がっていますが、発熱、注射部位の疼痛(とうつう)、腫脹、熱感、発赤などの症状が24件で発現しています。
 内訳は男性6人、女性18人で女性に多く、年齢は60代9人、70代10人、80代5人です。このうち9人は接種2回目で発生しています。
 投与経路では、筋肉内注射が5人、皮下注射が18人(不明1人)ですが、ほとんどの施設で皮下接種が採用されている中で、一部では筋肉内注射で統一されていました。

症例)70代女性(2回目皮下接種)
半日後 夜中に腕がパンパンに腫れ、発熱(38.3度)。接種部位が痛くて眠れなかった。
1日後 クーリングで37.3度まで解熱したが、接種した左腕は肘あたりまで腫脹、発赤。
 受診して解熱鎮痛剤剤が処方された。
3日後 腫脹なくなり、解熱(36.3度)。

* * *

 日本では、ワクチン接種は一部を除いて原則皮下接種ですが、一方、海外では生ワクチンを除く多くのワクチンは原則筋肉内注射で行われています。これは筋肉内注射が皮下注射に比べて局所反応が少なく、免疫原性は同等かそれ以上であることが知られているためです(参考:日本ワクチン産業協会)。
 新型コロナワクチンが筋肉内注射であることを含め、筋肉内注射を標準的接種法とするワクチン導入の機会が増えていくことが予想されます。
 接種法を意識した副反応の発現を把握し、情報を蓄積しましょう。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)

(民医連新聞 第1737号 2021年5月24日)

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