負担増は絶対ダメ! 75歳以上の医療費窓口負担2倍化に反対
75歳以上の医療費窓口負担を2割に引き上げる法案の廃案を求めて3月18日、参議院議員会館で緊急集会が開かれました。民医連も参加する医団連、全日本年金者組合、高齢期運動連絡会などの呼びかけ。
全国保険医団体連絡会会長の住江憲勇さんがあいさつ。「コロナ禍での2割負担化は断じて許さない。医療に必要な早期発見・診断・治療を阻害する」と批判しました。
全日本民医連の山本一視副会長は、院長を務める福岡・千鳥橋病院で行ったアンケートについて報告しました。負担増になった場合、3人に1人が「通院を減らす」と回答したと紹介。「貯金を切り崩してきたが底をついた」などの悲痛な声が届いていると話し、「いのちをつなぐ通院は削れないからと、食費を削るという人もいた。こんなことがあってはならない」と訴えました。医師として、目の前の患者のふところ具合を気にしながら医療を行わなければならない苦悩を語りました。
集会には増田剛会長が参加。6団体で三原じゅん子厚労副大臣に法案撤回を要請し、増田会長は、「75歳以上の医療費負担を倍加すれば、受診抑制がさらに深刻化する」と訴えました。
これに先立ち、3月10日には75歳以上の医療費窓口負担2割化法案の提出を受け、医療従事者、高齢者でつくる4団体が厚労省内で合同緊急記者会見を行いました。保団連の住江憲勇会長は、「コロナ禍で日本の社会保障のぜい弱性に多くの国民が気づいた。求められているのは徹底的な感染症対策であり、負担増はそれに逆行する行為だ」と法案提出を批判しました。
3月25日には、中央社保協、全日本年金者組合、日本高齢期運動連絡会が、新宿駅東口で2割化に反対するスタンディングを行い、全日本民医連からも参加しました。
(民医連新聞 第1734号 2021年4月5日)
- 記事関連ワード
- 社会保障