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民医連新聞

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核兵器なくすリーダーに変えよう 民医連「平和の波」交流会

 民医連は8月8日、民医連「平和の波」交流会をWEBで行い、ZOOMやYouTubeで視聴しました(再生回数728件/9月1日現在)。
 上原昌義副会長が開会あいさつ。「唯一の戦争被爆国として、核兵器の犠牲者、被害者の無念を忘れず、核兵器禁止条約を批准させ、核兵器のない世界に導くリーダーになろう」と強調しました。韓国・緑色病院のイム・サンヒョク院長は、同院で若手10人を中心に核兵器や原発について学び、運動の必要性を理解し、院内で広めていると報告しました。
 日本原水協の前川史郎さんが「核兵器禁止条約発効後の世界」と題して学習講演。被爆者が体験を語ってきたことが、核兵器禁止条約に結実したと紹介しました。一方、日本が同条約を議論・採決した国連の会議に参加せず、条約に背を向けていると指摘。1980年代には8万発あった核兵器を1万3000発まで減らしたと語り、「粘り強く運動を広げ、核兵器をなくそう」と呼びかけました。

■コロナ禍でも工夫し活動

 被爆地の広島と長崎の民医連から報告。広島民医連の片岡彩さんは2012年から続く県連平和学校を紹介。被爆体験、被爆者医療制度、旧日本軍の毒ガス製造などを学び、ピースナビ研修も。片岡さんは「尊厳が守られる社会をつくるため連帯を訴えます」と語りました。
 長崎民医連からは、川尻瑠美さん、加藤なぎささん、岩切良子さんが報告。「戸町ふくし村」では2010年から戦争体験を聞き取りました。ひとりで1000筆、810筆のヒバクシャ国際署名を集めた職員も。県連平和委員会では「おうち・職場で平和行進」を企画し、368人が登録。総距離は6714kmになりました。
 各地からは、「原爆パネル展示など工夫して活動。ヒバクシャ国際署名を9月までに職員ひとり3筆が目標」(岩手)、「平和への思いを書いたプレートを手に写真を撮り、『#おうちで平和行進』でSNSに投稿。32事業所、526人の職員が参加」(岡山)、「法人独自に社保平和学校を実施」(大阪)、「米核実験で被ばくした漁船の元乗組員や家族が労災認定を求めるビキニ労災訴訟を、県連として支援」(高知)などの報告がありました。
 増田剛会長が閉会あいさつ。「禁止条約発効まで6カ国。日本を入れたい」「全国に仲間がいると感じた」などの感想が寄せられました。


被爆者の願い実現へ重要な年

オンライン世界大会に日本と海外から

 アメリカが広島・長崎に原爆を投下し75年。今年はオンラインで原水爆禁止2020年世界大会を開催しました。8月6日の広島デーには、核兵器のない世界の実現を求める世界中の人びとがオンラインで1266件参加しました。

■生涯残る、被爆の被害

 主催者の世界大会実行委員会起草委員長の冨田宏治さんが、「原爆投下から75年は、被爆者の『生きている間に核兵器廃絶へ』の祈願を実現する上で重い意味を持つ。軍事費を削減し、いのちと安全、尊厳を最優先する政策を」と呼びかけました。
 被爆者の証言では、広島・福島生協病院でSWとして働いた山田寿美子さんが、原爆で両親を亡くし、原爆孤児となり親せきの家を転々とした過去を語りました。「今なお被爆ゆえに病気が発症しないか、子や孫に影響が出ないかと不安」と、生涯続く被爆の被害を訴えました。
 ゲストスピーカーの国連軍縮問題担当上級代表・中満泉さんが、「核兵器禁止条約をひとつの柱に、核廃絶への共通の道筋を」と語りました。広島市長の松井一實さんは「平和な世界をつくるために市民連帯が大切」と呼びかけました。
 セッション1「核兵器のない世界へ」、セッション2「日本と世界、草の根の運動の交流」では、日本と海外から6人が発言しました。

(民医連新聞 第1721号 2020年9月7日)