ブックレット 『健康格差の原因-SDHを知ろう―』の活用を
44期総会のスローガンに「健康格差にタックルしよう」とあります。この健康格差とその社会的決定要因について、わかりやすく説明することを目的に作製されたのが、このブックレットです。
私たちは、日々の経験からなんとなく貧困が不健康と関係あるのではないか、と感じています。このブックレットでは、そのなんとなく感じていることがデータで証明されているとして紹介されています。例えば、乳幼児の死亡率は親の職業に、中高年の死亡率は本人の職業により、明らかに差があることなどです。事実を知ることでタックルする方法が見えてきます。そして、この問題の解決に、民医連の事業所や共同組織の活動が貢献できること、私たちが普段行っている活動のさらなる可能性について述べられています。
新自由主義が広がり自己責任論が強調される中、病気と貧困で苦しむ人たちはさらに追い詰められています。社会格差が健康格差に関係すること、健康そして貧困の自己責任という考え方は成り立たないことが、データによって証明されることで、苦しむ人びとを救うことができるはずです。共同組織の人たちとともに学ぶ教科書として、職場で大いに活用しましょう。(全日本民医連事務局 宮澤洋子)
発行:(株)保健医療研究所
電話:03-5842-5656
(民医連新聞 第1716号 2020年6月15日)