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民医連新聞

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全日本民医連 第44回定期総会 2月20~22日 全議案を承認 新役員を選出 綱領改定10年 「2つの柱」深化させ、地域からいのちと人権、平和守る運動を

 全日本民医連は2月20~22日、熊本市内で第44回定期総会を開催し、全県連から参加した代議員598人と全日本民医連理事らが3日間にわたって方針を深めました。運動方針、決算・予算などの議案をいずれも圧倒的多数の賛成で決定。信任投票によって85人の新役員と3人の会計監査を選出しました。

 オープニングは、熊本民医連の歴史をふり返る映像を交えた朗読劇と子どもたちの歌声で幕が上がりました。
 斉藤和則副会長が開会のあいさつ。池上あずさ(熊本)、松元由紀(奈良)、宮島光之(千葉)各代議員を議長団に選出しました。熊本民医連の光永隆丸会長が歓迎のあいさつ。「熊本地震から4年。まだ4000人が仮設住宅で生活し、人間的復興には時間がかかっています」「ひきつづき生活と労働の場で患者をとらえ、いのちを大切にする運動をすすめていきたい」と呼びかけました。
 全日本民医連理事会を代表し、藤末衛会長があいさつ。前総会から2年間で亡くなった職員に全員で黙祷しました。ノーモア・ミナマタ訴訟の原告団団長の森正直さんが「1日も早い救済のための判決を勝ち取りたい。公正な判決を求める署名を成功させ、政治的状況を変えよう」と述べました。日本HPHネットワークCEOの島内憲夫さん、韓国社医連、グリーン病院のイム・サンヒョク院長などのメッセージを紹介しました。
 運動方針案について、岸本啓介事務局長が提案。「格差と貧困が広がり、社会保障制度が改悪される中、無差別・平等の医療と介護の実践を地域に広げ、『2つの柱』を深化させてきた」と強調。「44期も改憲発議は絶対にさせないこと」「医師の確保、養成と経営課題の前進」を呼びかけました。西澤淳事務局次長が決算報告と予算提案を行いました。
 討論では「『ビキニ労災訴訟を支援する会』への賛同と協力を」(高知)、「無料低額診療事業の事例集発行と今後の課題」(埼玉)など33人が発言。続く討論を2日目の分散会に付託しました。夕方から、肥田泰元全日本民医連会長が「民医連綱領改定から10年。改定に向かう歴史と綱領への思い」をテーマに記念講演しました。
 2日目は、13の分散会を行い、897本の発言がありました。
 3日目に全体会を再開。医学連の来賓あいさつに続き、3つの分散会報告。方針案について出された意見に対し、岸本事務局長が理事会の見解を説明。全体討論は8本の発言がありました。
 選挙管理委員会が85人の役員と3人の会計監査全員が圧倒的多数で信任されたと報告。理事会総括包括に続き、運動方針案と決算・予算報告を圧倒的多数で採択。特別決議と総会スローガンを採択、評議員、予備評議員の選出を拍手で承認しました。
 第12回民医連表彰は、3つの論文と4つの発表が受賞しました。
 退任役員26人を代表し、藤末衛前会長があいさつ。第44期理事会を代表して増田剛会長が決意表明をしました。上原昌義副会長が閉会のあいさつをしました。


第44回総会スローガン

○綱領改定10年のあゆみを確信に、「医療・介護活動の2つの柱」を深化させ、医師確保と経営改善で必ず前進を
○共同組織とともに地域の福祉力を育み、人権としての社保運動を旺盛にすすめ、健康格差にタックルしよう
○共同の力で、安倍政権による9条改憲ストップ! 核兵器廃絶、地球環境保全運動の飛躍を

(民医連新聞 第1711号 2020年3月2日)