千葉 台風被害で大規模停電 国と県は被災地ないがしろ
9月9日未明に上陸し、関東各県に大きな被害をもたらした台風15号。なかでも千葉県は約1万3000棟が損壊、最大64万戸の停電が続きました。
市原市では、電柱の倒壊で4000戸が停電、5000戸が断水しました(9月19日現在)。
■停電で死者
いちはら協立診療所は9月9日から12日の早朝まで停電。2日に導入したばかりの電子カルテが使えなくなり診療現場は混乱しました。11日に看護師や臨床検査技師、事務の5人で、12、13日は全日本民医連や県連職員も合流し地域訪問。大竹美子事務長は「長引く停電や断水で、ぐったりしている住民が多かった」と振り返ります。
今回は大規模停電の長期化が特徴。しかも東京電力の復旧の見込みが二転三転して住民が混乱し、エアコンは使えず熱中症で死者も出ました。
千葉健生病院が70歳以上の友の会会員宅へ電話がけ、今井町診療所は携帯電話の充電などに待合室を開放、まくはりの郷はショートステイを延長しました。船橋二和病院は他の医療機関から入院患者を受け入れました。
■初動の遅れ
今回の台風で、政府や県の初動の遅れが問題になりました。「千葉県は3日間も放置、政府も組閣を優先し、被災地をないがしろにした」と話すのは友の会の石原正人会長。「軍事費は5兆円を超え過去最大。安倍政権は口を開けば『国民を守る』と言うが、いったい何から守るというのか」と怒りをあらわにしていました。
(『いつでも元気』編集部 新井健治記者)
台風15号義援金
全日本民医連は9月20日の理事会で義援金の募集を決めました。10月末まで。
義援金口座
千葉銀行幕張支店(普)3177422
名義 千葉民医連
鈴木ひとみ
(民医連新聞 第1701号 2019年10月7日)