生活の場での薬物療法 薬事委員長事務局長会議
3月16~17日、都内で薬事委員長・事務局長会議を開催し、31県連から医師21人を含む112人が参加。武蔵国分寺公園クリニック院長の名郷直樹さんが“その場の1分その日の5分の勉強”を基本としたEBMの身につけ方について学習講演。薬物療法でひとつの検査値を改善させていたとしても生存率の向上にはつながっていない場合が多いことなどを論文やデータを駆使して解明。“Patient‥ある疾患の患者に、Exposure‥ある治療をして、Comparison‥治療しないのと比べ、Outcome‥合併症、寿命がどうなるか”をサイクルとして検証することを強調しました。
シンポジウムでは「最近の慢性疾患における薬物療法の問題点」「介護現場での薬物療法の課題」「超高齢者への薬物治療の問題点」について問題提起。高齢者をターゲットにした製薬企業の飽くなき市場開拓という中で、患者の生活の場から、患者がそれぞれの身体の特徴を捉えた処方のあり方について、フロアとも活発な意見交換がなされました。(全日本民医連育成部 野口昭彦)
(民医連新聞 第1690号 2019年4月15日)