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民医連新聞

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日本で働く外国人 ~SNS相談室から~ (1)SNS実習生相談室 文/榑松 佐一(新連載)

 昨秋に入管法改正案が国会に提出された頃から、外国人労働者の問題が社会の話題になってきました。常にマスコミ数社からの取材依頼が来るようになり、対応に追われました。私はこの10年あまり、外国人実習生(当初は研修生)支援にかかわっていますが、これほど大きな話題になったのは初めてです。
 都市部のコンビニなど、観光客ではない外国人が増えていることはお気づきのことと思います。また外国人の事件や人権問題の報道が多くなっています。しかしこれがどういう仕組みになっているのか、ほとんどの方はご存じないと思います。
 外国人労働者がどのように増えているか、そして介護も含めて、今後どうなっていくのか、書いていこうと思います。
 私は2001年に生協の労働組合から愛知県労働組合総連合の事務局長になりました。愛知県にはトヨタの下請けが集中しています。00年から始まったトヨタの「原価低減」(単価引き下げ)に対応するために全国一多くの外国人研修生を使っていました。
 07年5月、初めての相談が舞い込みました。パスポートの取り上げ、残業代1時間300円などの不正が摘発され、ベトナム人100人が強制帰国させられるというものでした。この事件の解決後、2年間で100件もの相談が続きました。国会でとりあげてもらい、09年の入管法改正で1年目から労働法の全面適用になりました(拙書『トヨタの足下で』風媒社)。
 その後、相談は激減しましたが、15年頃からまた増えてきていました。この時、実習生の提案でフェイスブックを使うことになり、その後「外国人実習生相談室」をつくりました。ベトナムをはじめ中国、フィリピン、ミャンマー、カンボジア、モンゴルなどさまざまな国の実習生から相談が届くようになりました。次回から、そこに寄せられた技能実習生の実態を紹介したいと思います。(続く)


くれまつ・さいち 愛知県労働組合総連合議長、1956年生まれ。著書に『外国人実習生「SNS相談室」より―ニッポン最暗黒労働事情』など

(民医連新聞 第1689号 2019年4月1日)