新連載 ごはん食べてる? 医療生協さいたま生活協同組合 ~おいしく、楽しく、「食」のヘルスプロモーション(1)~
病院や介護事業所で働き、日々、患者、利用者の健康と生活をささえる私たち。みなさんは、健康的な生活を送っていますか? 「実は不健康な医療・介護従事者」なんて声も聞こえてきます。医療生協さいたまでは、職員の食生活や健康づくりなどにとりくみ、働きやすく、健康的な職場づくりにつなげています。ヘルスプロモーション推進室の中島祐子さん(保健師)の報告です。
医療生協さいたまは、2013年度から国際HPHネットワークへの加入を順次すすめ、2016年度までに全ての事業所が加入しました。そのとりくみの中で、法人のISO品質方針を「いついかなる時も利用者の権利を尊重し、そのニーズにふさわしいサービスを誠実に提供するとともに、ヘルスプロモーションを通じて、利用者のヘルスリテラシーと満足度を高めます」と変更しました。各事業所で患者・利用者、地域、職員に対するヘルスプロモーション活動を具体化し、すすめてきました。今回は、職員の「食」に関するとりくみを紹介します。
■朝定食から簡単料理教室まで
以前、埼玉協同病院が行ったアンケートで、職員の11%が日常的に朝食をとっていないことがわかりました。昨年3月の熊谷生協病院のアンケートでは、特に20~30代で欠食率の高さが目立ちました。
職員の食改善に向けて、各事業所でそれぞれ工夫をこらしたとりくみを行っています。
「朝食の大切さを理解してもらうため、病院の全職員に学習を実施」、「院内レストランで職員向けに午前7時半から朝定食(300円)を提供。持ち帰りもできる日替わりスムージーやスープも販売(各100円)」、「30品目バランス弁当を用意。有志6人の血糖値を測定したところ、いつもの昼食と比較して、バランス弁当だと血糖値が低下」など、バランスのいい食事の提供も開始。その結果、朝食欠食率が半減したところもありました。
また、食への関心や技術を向上させるとりくみもあります。診療所では、「昼休みに職員向け簡単料理教室を開催」、「職員の昼食を管理栄養士が抜き打ちチェック! 改善点などコメント付きで待合に掲示」などのとりくみも行っています。
次回以降、具体的なとりくみの内容や工夫、おすすめレシピを紹介していきます。
(民医連新聞 第1685号 2019年2月4日)