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民医連新聞

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いのちかがやく 共同の「わ」広げよう 第14回 全日本民医連 共同組織 活動交流集会 in神奈川 全国から2400人

 全日本民医連は九月九~一〇日、神奈川県横浜市で第一四回共同組織活動交流集会を開きました。全国から過去最高の約二四〇〇人が参加。「横浜(ハマ)の白帆に憲法9条をかかげ、平和・いのち・くらし輝く未来を!」をテーマに、活発に議論し、交流した二日間となりました。(丸山聡子記者)

 集会は、神奈川民医連の青年職員有志によるロックソーランで元気に幕開け。地元・横浜中華街で人気の獅子舞が登場すると、会場は一気に熱気で包まれました。神奈川の共同組織の活動を紹介するDVDが上映されました。
 現地実行委員長の岸本美保さんが「格差と貧困が拡大し、若者も高齢者も苦しめられている。だからこそ、私たちの活動で未来を切り拓こう」と歓迎あいさつ。
 続いてあいさつした全日本民医連の藤末衛会長は、相次ぐ自然災害に触れ、「安心して住み続けられるまちづくりの課題に、防災、災害復旧の視点を」と提起。共同組織と事業所が力を合わせて地域の福祉力を高める運動を本格的にすすめるために、交流集会での活発な議論を、と呼びかけました。
 神奈川民医連の原弘明会長のあいさつに続き、神奈川県知事代理のあいさつもありました。

■次回、山梨に向け

 基調報告は、共同組織代表委員である岸本美保、小森佳子、布施仁の三氏。憲法改悪や原発再稼働、米軍新基地建設、社会保障削減に反対し、格差と貧困の拡大に抗し、共同の「わ」を広げてきた二年間を振り返りました。二年後の交流集会(山梨)に向け、「構成員四〇〇万、『元気』六万五〇〇〇部を実現し、「地域でいのちと人権を守るネットワークを広げよう」と呼びかけました。
 ヘイムス・アーロンさんが記念講演。文化人類学の研究者であるヘイムスさんは、共同組織と健康の関係を研究するかたわら、共同組織の一員として子ども塾などの活動にかかわっています。患者・住民主体の共同組織の活動が健康とどう結びついているか、自身の研究と活動からひもときました。

■いのち、平和、多彩に

 各地のとりくみの紹介はリレートークで。「三〇〇〇万署名のとりくみ」(兵庫・尼崎医療生協)、「なんでも相談会から見えた暮らし」(静岡西部健康友の会)、「子育て支援・居場所づくりにとりくんで」(石川県健康友の会金沢南ブロック)、「退院後の組合員訪問」(医療生協さいたま)について四人が語りました。
 沖縄医療生協・平和活動委員の稲福勉さんが特別報告。県民の四人に一人が犠牲となった沖縄戦の歴史から、戦後は米軍の占領下に置かれ、本土復帰後も米軍が居座り、日常的に騒音被害や犯罪など米軍基地による被害にさらされていることを豊富な資料で語りました。最後に故翁長雄志知事の言葉を紹介し、基地のない平和な沖縄の実現へ奮闘する決意と全国の仲間へ支援を呼びかけました。
 神奈川民医連の奨学生で愛媛大学医学部五年の山本晴希さんが、共同組織の活動に参加してきた経験を紹介。「医師になり神奈川で皆さんと活動できるのが楽しみ」と結ぶと、会場は万雷の拍手に包まれました。

* * *

 二日目は分科会。特別分科会「憲法9条をかかげ、平和を守るとりくみ」のほか、自治体への働きかけ、まちづくり、居場所づくり、地域まるごと健康づくり、共同組織を大きくするとりくみ、事業活動、の六テーマで二四三演題。ほかに、動く分科会「横須賀軍港めぐり」も行われました。
 福井・光陽生協クリニックの大籏櫻さん(事務)は入職五年目で初参加。「共同組織があるからこそ、活動の幅が無限に広がることを実感。職場で平和委員をしていますが、活動のヒントがたくさんありました」と話していました。

(民医連新聞 第1677号 2018年10月1日)