東京医科大学の不正入試問題について
全日本民医連は、八月二五日、藤末衛会長の声明を発表しました。要旨は以下の通りです。
東京医科大学の入試で女性や多浪生を全合格者の三割程度に抑える目的で、得点操作が一〇年以上にわたって行われていたことが同大学内部調査委員会報告で明らかにされました。
入試における女性差別であり、法の下の平等を定めた憲法一四条、教育の機会均等を定めた二六条違反です。入試差別がその他の大学でなかったかどうか、政府・文部科学省の責任で点検され、即時是正することを求めます。
この問題の背景に、深刻な医師労働の実態があます。勤務医の深刻な医師労働が続く根本的な原因は、医師数の絶対的な不足であり、医師増員にむけた社会的・政策的合意は不可欠です。
国はこの間、一定の政策変更として医学部の定員増を行ってきましたが、定員減に舵を切ろうとしています。国や厚生労働省が「医師の働き方改革」を言うのなら、深刻な医師不足を認め、医師増員の立場に立つべきです。
また、女性医師が活躍できるような労働環境を整え、女性医師を増やすことは、ダイバーシティを推進し、すべての医師が働きやすい環境をつくることでもあることを政府・厚生労働省はあらためて認識すべきです。
(民医連新聞 第1677号 2018年10月1日)
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