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民医連新聞

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診察室から 秋田のいいもの(2)

 前回は、きりたんぽとなまはげについて紹介しましたが、今回は秋田のローカルルール、秋田県人気質についてお送りします。
 小中学校の修学旅行、親御さんは遠くへ泊まりがけでいく子どもたちのことが心配です。でも秋田ではご安心あれ。子どもたちの消息がテレビで流れるのです。
 「○○学校修学旅行団は、東京ドームでの野球観戦を終え、全員無事にホテルに到着しました。ご安心ください」というように。地元企業がスポンサーになり放送しているようです。
 次に職場での宴会。開演時間を過ぎても人がまばらにしか集まらないということはままあります。そんな時、お酒の好きな秋田県人は宴会をフライングします。つまり、宴会が始まる前にお酒を飲み始めるのです。これを仕切る人が必ず現れて、宴会の予行練習ということで、「まず、乾杯の練習をしましょう。カンパーイ」と言いお酒を飲み始め、本番の宴会が始まるころには出来上がってしまっている人もちらほら見かけます。
 秋田県人気質を示す言葉に、「ええふりこきの、ひやみこき」というものがあります。
 「ええふりこき」は、誰にでもいい格好をするということで、例えば知人が自宅を訪れるとそれを迎えるためにたくさんの料理をつくってもてなします。また、持ち家率が高く人口当たりの美容室数が日本一です。しかし、これら他人に対していい格好をするのは、決して自己満足ではなく、身なりを正して人に接することが、やがて自分の内面も磨く、という教えのようにも思えます。
 「ひやみこき」はどうかというと、単刀直入「保守的で新しいことにはチャレンジしない」ということです。一方、秋田県人は新し物好きという側面もあります。スマートスピーカーが出て、初日に購入した私もこれに分類されるのでしょうか。
 このような秋田の文化に触れてみたい人は、ご一報を。「ええふりこき、新し物好き」の私がご招待しますよ。
(柴田敬一、秋田・中通総合病院)

(民医連新聞 第1674号 2018年8月20日)

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