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民医連新聞

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診察室から チーム和知川原の一員として

 昨秋に育児休暇が明け復帰する際、病院からクリニックへと異動になった。三人の育児をしながら働き続けられるかと不安だったが、時短勤務を快く受け入れてもらい、怒涛(どとう)の毎日ではあるが何とか踏ん張っている。この場を借りてささえてくれる職場の皆さん、そして家族に感謝を伝えたい。
 関心のあった在宅医療に携われるようになった喜びは大きい。病院の時と大きく違うのは、患者さんの生活の場にこちらが赴くという点。患者さんの日常の中で目にする笑顔からもらう元気は計り知れない。病院勤務の時もできるだけ患者さんに寄り添った医療を実践したいと思ってはいたが、在宅医療はまさに患者さんの生活をささえる医療。同じ症状の患者さんでもその人を取り巻くさまざまな状況や、患者さん、家族の考え方によって対応は大きく変わる。
 また家族や施設、ケアマネジャー等さまざまな連携を取りながらすすめる必要があり、チームでの対応が重要になってくる。医師一人では何も前にすすまない。看護師、事務がそれぞれの専門性を発揮しながら皆で患者さんの生活をささえる。スタッフ全員で問題を共有し、解決に向けて動く様はチームと呼ぶにふさわしい。
 赴任当初、所長に「チーム和知川原(わちがわら)へようこそ」と言われた意味が最近になりようやく分かってきた。休憩時間などは笑いが絶えず、スタッフそれぞれのキャラクターを皆がよく知り、互いにうまく補い合っている。少人数だからこそできる部分も大きいが、カンファレンスでの振り返りが遅滞なくできること、おのおのの思いまで聞けることは私にとって大きな学びであり、やりがいにもつながっている。チーム和知川原の一員になれたことをありがたく思う。
 仕事と育児の両立をめざす中で、そのバランスや自身のスキルアップのことなど課題は山積みだ。体力的に大変なこともある。それでもとにかく医師として働き続けたいという思いと働く喜びを噛み締めながら、これからも奮闘したい。(関根枝里子、宮崎・和知川原生協クリニック)

(民医連新聞 第1671号 2018年7月2日)