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民医連新聞

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3日目 理事会報告 岸本啓介 事務局長 「2つの柱」に基づく活動が前進 憲法を守り抜く第43期に

 全体会と分散会を通じて、ここまでのべ九六一人が討論しました。運動方針案を深め補強する発言であり、方針案全体が代議員の皆さんから積極的に受け止められたと確信します。
 発言の特徴は、前総会で提起した「2つの柱」にもとづく医療・介護の積極的な活動の前進。事例を大切にし、背景を深め、そして粘り強い実践を通じて、職員の育成も前進していること。職員が民医連で働くことに確信を深めている経験が多く語られました。
 方針で重視した、格差と貧困の拡大の中で本格的にまちづくりをすすめよう、地域の福祉力を高めよう、すべての事業所がまちづくりの方針を持とうの提起に、共同組織のみなさんからも強い共感とエールをもらったと感じます。
 事務職員の育成をもっと書き込んでほしい、と要望がありました。方針案には第四二期第三回評議員会で確認した、事務職員の三つの大切な役割を明記しました。理事会は四三期、この三つの役割を果たす民医連の事務集団として前進するため、実践的なとりくみをすすめる決意です。
 本総会を憲法を守り抜く総会にする、三〇〇〇万人署名をやり抜く決意を固め合う総会にする。このことを強調します。総会初日に被爆証言をした小方澄子さんは、「一三歳で亡くなった同級生、私のいのちを助け苦しみながら亡くなった叔母、原爆と戦争で亡くなったすべての人のことを思うと、安倍首相がすすめる憲法九条改憲は絶対に許せません。いのちの続く限り被爆体験を語り、核兵器廃絶、憲法九条を守る活動に参加し続けたい」と話しました。この言葉は、私たち理事や代議員のみなさん全体の気持ちではないでしょうか。分散会では、三〇〇〇万署名の経験と決意が語られた一方で、まだとりくみが十分でない、という率直な発言もありました。
 震災支援の際、私たちは災害派遣で活躍する自衛隊員の姿を、何度も見ました。九条に自衛隊が書き込まれれば、その隊員たちが戦場に送られる。そんな憲法にしてはなりません。この声を大きくしましょう。
 一日目の全体会で理事会から報告した、「一県連一社会福祉法人を追求」の修正について。民医連が社会福祉事業を積極的に検討することを強調し、これまでの各県のとりくみの経過も踏まえ、一律に社会福祉法人をめざすような誤解を招く文言は削除し、「社会福祉事業の重要性」と改めます。
 在宅分野での暴力やハラスメント被害への対応について、記述を補強してほしい、と意見がありました。一人で業務する問題、複数で訪問をした場合の報酬はどうなるのか、問題が多岐にわたり、看護師や介護職だけでなく薬剤師やリハビリなど、地域で私たちが医療・介護の実践を広げる中で多くの職種にまたがる問題であることを整理し現状の把握も行い、第四三期で対応策を検討する課題として位置づけます。

(民医連新聞 第1664号 2018年3月19日)