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民医連新聞

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特別決議

3日目には特別決議を採択しました。

 この広島の地、そして長崎に原爆が投下されてから72年。
 「核兵器を作ったのは、人間です。そして使ったのも人間です。そうであれば、なくすことができるのも人間です。私は皆さんに呼びかけます。全ての核兵器を禁止し廃絶しましょう」。被爆者・和田征子さんの訴えです。
 「自らを救うとともに、私たちの経験をとおして人類の危機を救おう」という被爆者の堅い意思と訴え、被爆国日本の市民の運動が世界を動かし、「核兵器禁止条約」が国連で採択されるという歴史的快挙が達成されました。

 今、日本では、立憲主義を破壊する政治を推し進めてきた安倍政権が、戦争への道を暴走しています。憲法9条に「自衛隊を明記」した新しい憲法を2020年に施行すると明言し、改憲発議を狙っています。北朝鮮の核開発やミサイル発射を口実に、トランプ大統領から言われるままに武器を購入して軍備増強し、軍事予算は過去最高を更新しています。
 国会軽視、国政の私物化とともに、社会保障の解体を進め、公的責任を放棄し自己責任を押し付ける「我が事・丸ごと地域共生社会」を打ち出し、社会保障を企業のビジネスチャンスにつくりかえる営利化・産業化を推進しています。こうした安倍政権の下で、実質賃金は低下し、消費支出は減少、貧困が全世代に広がっています。今求められるのは、国に公的責任を果たさせる運動とともに、共同組織とともに安心して住み続けられるまちづくりを推進し、住民本位の自治体づくりにとりくむことです。

 東日本大震災から7年が経過しました。東京電力福島第一原発事故はいまだに収束しておらず、復興にはほど遠く、今なお10万人近い人たちが避難前の土地に戻れません。原発ゼロこそ国民の願いであり、再稼働は決して許されません。
 東日本大震災支援と原発事故対策、さらに戦争法に反対するたたかいを通じて、私たちは主権者として、幅広い市民運動とともに「いのちを守る」「立憲主義を守る」経験を積み重ねてきました。そして、さらに市民と野党の共闘を前進させ、安倍政権のもとで改憲を許さない野党共闘を作り上げてきました。

 今年2月に行われた名護市長選挙では稲嶺氏の三選を果たせませんでした。しかし、選挙中の世論調査でも、7割の名護市民は辺野古新基地建設に反対の意思を示しています。安倍政権丸抱えで、辺野古新基地建設の是非を問わずに当選した新市長が、新基地推進の立場で市政を進めることは絶対に許されません。沖縄県民の民意は揺るぎません。11月には沖縄県知事選挙が行われます。全国から連帯を強め、新基地建設ストップに向けて全力で奮闘しましょう。

 今こそ私たち一人ひとりが主権者として、地域住民の実態と要求から出発し、共同組織とともに貧困と格差に立ち向かって健康権を守り、憲法を生かして人権、民主主義が輝く平和な未来を切り拓くときです。本総会の成功を力に、総会方針を学習し、医療・介護活動の2つの柱を正面に据えて実践し、経営、職員育成、運動の好循環をめざしましょう。

 9条改憲を許さないたたかいは43期の最重点の課題です。学習を力に3000万人署名の目標を達成して、必ず安倍政権の改憲を阻止しましょう。

2018年2月24日
全日本民主医療機関連合会 第43回定期総会

(民医連新聞 第1664号 2018年3月19日)