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民医連新聞

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第13回 全日本民医連 学術・運動交流集会 茨城 地域も平和も壊させない 現場からの発信を力に

 10月6~7日、全日本民医連は、学術・運動交流集会を茨城県つくば市の国際会議場などを会場に開き、全県連から関係者含め約1150人が参加しました。同集会は、2年に1度、民医連に加盟する事業所から、日々の医療・介護実践や社会保障、くらしにかかわる運動の経験、ひとづくりのとりくみなどを持ち寄り、交流しあうもので、今回で13回目です。

 一日目は全体会と分科会を行いました。オープニングは、筑波大学のフォルクローレ愛好会メンバーの演奏。アンデス地方で歌い継がれ、デモなどでも人々が口ずさむという曲も披露されました。

■「新しい2つの柱」深める場

 集会実行委員会を代表して根岸京田実行委員長があいさつしました。まず、開催県の茨城と援助で要員に入った関東地協の仲間に感謝を表明。そして全日本民医連がこの四二期で提起した「新しい二つの柱」(①貧困と格差、超高齢社会に立ち向かう無差別平等の医療・介護の実践、②安全、倫理、共同のいとなみを軸とした総合的な医療・介護の質の向上)についての理解を「今回の集会でさらにすすめよう」と呼びかけ。また、臨時国会冒頭で解散・総選挙を行った安倍内閣の暴走にふれ、「地域を破壊し、平和を破壊する可能性のある動きに対抗するためにも現場からの情報発信は欠かせない。そういう意味でこの集会を、私たちが寄って立つ【地域の人々】を大切にするきっかけにしたい」と語りました。
 続いてあいさつした全日本民医連の藤末衛会長は、「九条改憲を止め、社会保障の未来を変えるチャンス」と総選挙の意義を中心に話しました。
 開催地・茨城民医連からは、県連会長の加賀美理帆医師があいさつ。昨年、県連が結成二〇周年を迎えたこと、小さな組織でも援助を得ながら集会開催地になれることなどにふれ、「学習・交流・観光を満喫して」と歓迎しました。 記念講演は、まちづくりの研究者・奈良女子大学の中山徹教授が「政府が進める地域の再編に対して、安心して暮らし続けられる地域をどう展望すべきか」と題して行いました(三面に概要)。
 全体会の最後に、集会アピール「平和憲法を守ろう!」が提起され、拍手で確認。参加者全員で「9条かえずに政治をかえよう」「いのちを守る 9条守る」「選ぼう平和 とめよう戦争」の民医連ポスターを掲げるアピールも。
 全体会に続き、三〇会場で分科会とポスターセッションを行い、三一テーマ、六八二本の発表がありました(六面に概要)。

■テーマ別は4セッション

 二日目は、テーマ別セッションを行いました(四・五面と八面に詳報)。テーマは①認知症ケアを深める「パーソン・センタード・ケア」、②日本国憲法、③社会的困難を抱える若年層の患者へのアプローチ、④健康権を守る日韓の運動と実践を学ぶ、の四つです。
 「来て良かった。視野が広がりました」と語った若手事務職員や、「病棟に戻ってケアの在り方を見直さなければ…と、考えるほど、新しい視点をもらえた」と、同僚とうなずきあう病棟の看護師たちの姿がありました。
 次回・一四回の同集会は、長野県内で開催する予定です。

メーンテーマ

○民医連の「医療・介護活動の新しい2つの柱」を豊かに発展させ、無差別・平等の医療と福祉の担い手づくりをすすめよう
○社会保障をまもる総がかりの行動をひろげ、安心して住み続けられるまちづくりをすすめよう
○戦争する国づくりと改憲を許さず、平和で希望ある時代を切り拓こう

(民医連新聞 第1655号 2017年11月6日)