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民医連新聞

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特集・総選挙 投票へ行こう! 10・22 すすむ戦争する国づくり

 安倍内閣は、政権発足から海外で戦争する国づくりをめざしてきました。あまり大きなニュースにならなかったものもありますが、着々と法整備をすすめています。まとめてみました。

第1次安倍政権

2006年12月
教育基本法の改定
 教育基本法とは、日本国憲法に基づく教育理念を明示した「教育の憲法」。この法律に「教育の目標」を設け、愛国心などを盛り込んだ。国が本来コントロールしてはいけない「内心の自由」に手をつけた

防衛庁を防衛省に昇格 内閣府の外局から省に昇格。防衛大臣のもと、独自予算もつくようになった

2007年5月
国民投票法の制定 改憲の手続きを具体化した法律。最低投票率を設けず、運動中の有料意見広告は野放し、だが公務員の運動参加は規制するなど改憲したい権力者側に有利な内容

第2次安倍政権

2013年12月
特定秘密保護法の制定 行政の独断で「特定秘密」を指定。国民には何が秘密かも秘密で、永久非公表も可能な仕組み。軍事情報を扱うためには必須の法律

防衛計画の大綱 陸海空自衛隊が、アメリカが重視するアジア太平洋地域などであらゆる事態に対応するために、「統合機動防衛力の構築」を打ち出した

2014年1月
国家安全保障会議(NSC)の設置 内閣総理大臣と一部国務大臣から成る四大臣会合を中核とし、外交・安全保障政策の「司令塔」となる機関

4月
「武器輸出三原則」の撤廃 憲法9条に基づき武器輸出や関連技術の海外提供は原則禁止だったものを撤廃し、輸出容認へ方向転換した

7月
集団的自衛権行使容認の閣議決定 それまでの憲法解釈を覆し、「他国の防衛のため自衛隊が海外で武力を行使できる」とした。この解釈変更の根拠にしたのは、安倍首相の私的な諮問機関の意見のみ

2015年4月
日米ガイドライン改定 アメリカと日本の軍事協力の約束を、地理的な軍事協力範囲や後方支援内容も無制限にする内容

9月
安保法制関連法(戦争法) 9割超の憲法学者が「違憲」と判断した法律。「集団的自衛権」の名の下に、無法な侵略戦争にも自衛隊を参加させる法整備。10の法律を一括審議した

10月
「防衛装備庁」発足 14年4月の武器禁輸方針撤廃を受けた措置

2016年5月
盗聴法(通信傍受法)改定 捜査機関の盗聴自由化、司法取引導入、取り調べの部分録画を柱とする国民監視の法律

11月
南スーダンPKO「駆け付け警護」付与の閣議決定 戦争法に基づき「戦闘状態」にある南スーダンに自衛隊派遣を決定

2017年3月
「教育勅語」教材化の閣議決定 天皇が臣下である国民に「緊急事態には国家や天皇のために命をささげて戦え」と説く戦前の教育勅語を、学校の教材として用いることを許した

「銃剣道」を中学の体育に 軍事教練から生まれ相手の喉や左胸などを木銃で突くのが「銃剣道」。学習指導要領で導入

4月
日米、日豪ACSA改定と日英ACSAの承認 ACSAとは物品役務相互提供協定のこと。同盟国の軍隊間で物資や役務の相互利用を行う枠組みを定める二国間協定

5月
戦争法新任務「米艦防護」の実施 米軍艦船などを自衛隊が防護、最小限の武器使用も認められる
9条に自衛隊加憲を表明 首相は「2020年に施行」と時期も

6月
共謀罪(テロ等準備罪)を新設する組織犯罪処罰法の改定 複数人が犯罪を企図した「合意」を処罰する法律。近代刑法の大原則に反し、国民の内心の自由を侵害、日常的に監視する。「現代の治安維持法」とも呼ばれる

(民医連新聞 第1654号 2017年10月16日)