“うつくしま”で出会ったとっておきの仲間たち 第37回 民医連 全国青年ジャンボリー in 福島
九月二四~二六日、福島県郡山市磐梯熱海温泉で第三七回民医連全国青年ジャンボリー(JB)in福島が行われ、約七〇〇人が参加しました。JBは、青年職員が企画・運営し、全国の仲間と学び、楽しみ、ともに成長する場です。今回は、福島の青年職員の思いから、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から六年半経った「福島の今」を知る企画です。(丸山いぶき記者)
今回のテーマスローガンは、「みんなでこらんしょ、うつくしまふくしま!~LINK37号 福島発 みんなでつむぐ明るい未来行~」。つながりを大切にしたいとの思いから、福島県内を走る「SLばんえつ物語」になぞらえ、参加者は「福島発 明るい未来行 LINK37号」の乗車券(名札)を手にJBをスタートしました。
開会式では、車掌に扮した司会が登場。自らも初参加という全国実行委員長・くにろう(医師・福島)が「気負わず、全力でともに楽しみましょう。三日間、福島JBでしかできない経験や出会いが待っています。沢山の思い出を持ち帰ってください」と呼びかけました。
福島民医連の北條徹会長は、「震災・原発事故後、全国の民医連職員から励まされ、どれほど勇気づけられたことか。困ったときに助け合える全国の仲間がこんなにいると知ってもってもらえれば」とあいさつ。韓国の緑色病院から参加した三人の青年もあいさつ。
医療生協わたり病院の斎藤紀医師が「原発事故から六年半」と題して記念講演を行いました。
■全国の仲間と
開会式の最後は班長・班員探し。班行動が中心のJBで、今回は六四班が編制され、メンバーがみつかった班から声を揃え「ポッポー」と汽笛をあげ、全国の仲間と過ごす三日間がスタート。
二日目はフィールドワーク。「福島の今」を知る八つのコースが設けられました(九面に詳細)。夜には、大交流会「JB学校秋の大運動会」を開催。東北弁の「JB体操」で体をほぐし、福島の地名がついた四チーム対抗の「大玉&ピンポン玉リレー」や、「○×クイズ」で盛り上がりました。
■「生き方、考えよう」
最終日は、三日間で学んだこと、感じたことを班でふりかえり、班の思いを一枚の和紙に書きました。
閉会式では、全国事務局長のDO(介護士・愛知)が「普通の権利を奪ったのが原発。知ったことを周りの人に伝えてほしい。総選挙でも色んな面から社会や政治をみて、まず、どんな社会で生きたいかということから考えよう」と呼びかけました。班の思いを書いた和紙を貼ったランタン飛ばしには歓声が。最後はスライドで三日間の思い出をふりかえりました。
〈こえ〉 「初参加で不安だったけれど、すぐに意気投合」(神奈川)「これからもつながっていける」(香川)
〈こえ〉 「原発避難地視察コースで、6年半前から時間が止まったような、普通に家があるのに誰もいない光景に、何とも言えないもどかしさを感じた」(山形)
〈こえ〉 「22歳、入職半年で全国実行委員に。何を言っても受け入れてくれる仲間の中で、会議でも責任をもって意見が言えた。今後の仕事にも生かせる力になり成長できた」(長野)
(民医連新聞 第1654号 2017年10月16日)