憲法学習大運動 折り返し! 学んでゾクゾク とりくみ ぞくぞく!
昨年一〇月から、第二期憲法学習大運動が始まっています。一七年八月までのこのキャンペーンもそろそろ折り返し。全日本民医連には三三県連(二月一〇日時点)からとりくみ報告がぞくぞくと集まっています。少しでも多くの職員、共同組織に広げようと、工夫をこらしたものも多数。特徴的なとりくみを見てみましょう。
ランチョンカフェを 宮崎生協病院
「憲法ランチョンカフェ」を企画しています。参加しやすい昼休みにご飯を食べながら憲法を学ぶ企画です。
主な対象は二〇代の職員。先の参議院選挙でこの世代の投票率が低かったことを意識しています。青年ジャンボリーが中心に立案しました。各職場のベテランは、「その時間になったら若手を送り出そう」と意思統一。ジャンボリーを通じてつながった若手弁護士が講師を引き受けてくれました。「憲法のチャームポイント」と題し、日本国憲法の九条や二五条が、世界の憲法と比べてすすんでいることなどを解説し、意見交流する予定です。
全員が感想文提出 高知生協病院
同院リハビリテーション科では、「業務で時間がとれなくてもとりくもう」と、各人が民医連新聞号外「憲法Cafe」を読み感想を書くことにしました。用紙サイズは小さくし自由記載にするなど工夫した結果、全員が提出!
「憲法は実は日常生活に密接に関係していると分かった」「社会を変えるのは並大抵のことではないが、あきらめてしまってはもっと大変な社会になる」「『人間としての最低限の生活』をあらためて考えた。体が生きているだけでは、人間として生きていることにはならないと感じた」などと書いてありました。これは個人でのとりくみですが、「憲法cafe」最終号が出れば、集団で話し合う予定です。
“KPP”立ち上げ 若手中心に楽しく 東京保健生協
法人では全日本民医連の第一期大運動(二〇一五年度)から、医師、組合員、事務六人が参加して憲法プライドプロジェクト(KPP)を立ち上げ運動を盛り上げています。メンバーは二〇代が中心。憲法カフェと銘打った学習会はもちろん、「働いて生活していく上で、憲法を大事だと感じることはありますか」「憲法は自分にとって役立っていると思いますか」などと聞くアンケートをとり、二度目の今回は職員と生協組合員六三一人から集まりました。
集計中ですが、一回目と比べ、「憲法の学習会に参加したことがある」と答えた人が増えました。「KPPの活動が浸透してきたようで、うれしい」と、KPPメンバーの濱田つむぎさん(事務)。活動を続けるコツは「楽しみながら、自分たちがやりたいことをやること」。会議で出たメンバー同士の疑問から、学習会の内容を企画しています。先月はSWを講師に人権と社会保障を考えるカフェを開きました。
三月一日にも企画し、「無料低額診療と憲法」の講演とアンケートの結果報告をします。
師長会で「カフェ」 奈良・平和会
「DVD学習はすすんだけど、職場で憲法カフェを行うのはハードルが高い!」。そんな悩みを持った平和会看護師長集団は、法人の憲法学習推進委員を講師に、一月一八日、法人師長会でカフェ(お茶もケーキも用意)を行いました。日本弁護士連合会の絵本『憲法って、何だろう?』や『民医連の看護のものさし』『看護10ストーリーズ』などから健康権を探求し、民医連の看護実践を通した学習や、「日本国憲法と民医連綱領を土台に、看護実践から憲法を学ぶ。そんなカフェをしてみよう!」とアイデアが出ました。
(加賀洋子、看護師)
歌や寸劇でプレゼン 岐阜民医連
当県連の今年度の事務交流集会のテーマを「憲法」にしました。全日本民医連発行の『憲法手帳』を片手にグループごとに気になる条文を決め、その解説をプレゼンテーションすることを課題とし、二時間話し合いました。
取り上げられた条文は、一三条や一四条、二一条、二六条。歌、寸劇、朗読、クイズ…。プレゼン方法は各グループさまざまな形で発表しました。一時間ほどの準備だったにもかかわらず、どれも工夫をこらした発表でした。
(水野明典、事務・みどり病院)
何条が好き? 山形民医連
県連推進本部では、全国や県連内の各法人のとりくみを紹介する「大運動ニュース」を発行して、各職場を励まそうとしています。事業所からの報告も増え始めました。ニュースでは「私の好きな憲法は何条?」を、書き手を募集しながら連載しています。
朝会で「憲法Cafe」 宮城民医連事業協同組合
毎朝の会議の五分間を使って「憲法Cafe」を読み合わせています。全て読み終えたら、翌朝から自民党の改憲草案を毎日一条ずつとりあげ、その問題点を交流。そこから、現在の日本国憲法の良さも学んでいます。
事業所の外には「憲法守れ」のアピール。事務所がJR仙石線の下馬駅から見えるので、電車の利用者に向け「平和の力 憲法九条」ののぼりを出しています。
友の会でクイズ 神奈川・横浜勤労者福祉協会
友の会で憲法カフェをしました。自民党改憲草案と日本国憲法の違いを職員が解説。現憲法の一三条の破壊、改憲草案は安倍政権が目指すゴールであること、そして何より現憲法の良さを改めて学ぶことができました。
その中で「憲法クイズ」の工夫も。答え合わせをしながらの解説で理解を深め、参加者からは驚きの声もあがりました。朝日訴訟を話題にすると、「そんなこともあったねぇ」と、当時を思い出して盛り上がりました。憲法を学ぶとは、「守る」だけでなく「活かす」ことにもつながると、参加者で共有しました。
MIN-IREN 憲法 Cafe
学習のツールとして、本紙号外「MIN-IREN 憲法Cafe」を毎月発行しています。本紙後半号(第3月曜)といっしょに届きます。
〈学習大運動の獲得目標〉
(1)職員の一人ひとりが自分の身近な問題に引き寄せて憲法の内容をとらえ、理解を深める
(2)国民投票も視野にいれて、憲法を守り活かす行動に踏み出すことを目標とする
今後のラインナップ
2月‥安保、沖縄(1)
3月‥安保、沖縄(2)
4月‥憲法13条について
5月‥改憲論を斬る(1)
6月‥改憲論を斬る(2)
7月‥憲法が輝く社会をめざして(1)
8月‥憲法が輝く社会をめざして(2)
(民医連新聞 第1638号 2017年2月20日)