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民医連新聞

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第13回看護介護活動研究交流集会in新潟 すべての生命が輝く未来のために 900人余で実践交流

 一〇月二三~二四日、全日本民医連は、第一三回看護介護活動研究交流集会を、新潟市の朱鷺(とき)メッセで開き、約九五〇人が、すべての県連から参加。各地の実践が四六四本の演題として持ち寄られました。今回の集会のメーンテーマ「憲法で保障された“いのち・人権・くらし”をまもり抜こう! 民医連の看護・介護の力ですべての生命が輝く未来のために」にふさわしい二日間となりました。

【全大会】

 二三日の午前中は全体会を行いました。
 オープニングで新潟民医連が制作した県連の紹介動画が流れました。戦前、政府の弾圧を受けながら最後まで貧しい人たちの診療を続けた無産者診療所の歴史から、安心して住み続けられる地域づくりのために奔走する現在の活動まで、心に残るものでした。
 開会宣言の後は、今村千加子運営委員長(理事)があいさつ。まず昨年強行採決された安保法制=戦争法にふれ「いのちに向き合い、いのちを大切にする私たちだからこそ、いのちを軽んじる戦争政策に反対を」と呼びかけ。社会保障解体政策で、患者・利用者の状況が厳しさを増す中、「看護の三つの視点、四つの優点」「介護福祉の三つの視点、五つの目標」の実践が求められている、とし「厳しさを増す現場だからこそ、民医連の看護・介護の輝きを意味づけ、可視化し、伝えよう」と強調しました。
 全日本民医連を代表し柳沢深志副会長があいさつ、新潟民医連の五十嵐修会長が歓迎のことばを述べました。

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 記念講演は、ハンセン病回復者の森元美代治さんが「ハンセン病を生きて~尊厳回復の願いと私のたたかい」と題して行いました。森元さんの妻美恵子さんもともに登壇し、発言しました。「日本国憲法が国民に保障した権利が、私たちにはなかった。憲法は『絵に描いた餅』でした」と森元さん。一四歳でハンセン病を発症してからの人生を語りながら、ハンセン病患者に学問も社会に出ることも、子どもを産むことも禁じ、人間扱いしなかった日本の政策の誤りを指摘しました。
 みさと南訪問看護ステーション(東京)の看護師・曾篠久子さんは「海外と比べてもひどい人権侵害が日本にあったことにショックを受けた」と話しました。

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 指定報告は四題。
 北海道の看護師・高橋美緒さんは、人工呼吸器の患者と一三年間関わり、背景にある社会的要因にも目を向け、看護内容にも反映した実践を振り返りました。
 福岡のケアマネジャー(看護)・矢野美代子さんは、ALS患者に介護保険と障害福祉サービスの併用を福岡市に認めさせるたたかいをし、動かした経験を報告。
 香川の介護福祉士・夛田(ただ)真佐代さんは、重い糖尿病を抱えた利用者に、食生活の工夫に焦点をあてた生活援助をし、主治医も驚く病状改善を果たした症例を報告。会場がざわつく程の反響でした。
 福岡の助産師・古田沢子さんは、自院で受けた若年妊婦(一〇代で出産)の実態と社会的背景、支援策などを考察しました。

【分科会】

 今回の集会には五七〇演題の応募があり、このうち四六四演題が二三日午後と二四日午前、分科会やポスターセッションで報告されました。なお四本の教育講演も行いました(概要は四・五面)。
 「初参加」という山形・協立歯科クリニックの歯科衛生士・佐藤美香さんは、医科歯科連携について発表。糖尿病手帳を使って歯科と連携しているという他の看護師の報告を聞き「うちではほとんど活用していなかったので勉強になりました。積極的に連携しようという看護師さんの発言が心強かった」と話しました。

(民医連新聞 第1631号 2016年11月7日)