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民医連新聞

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憲法なう。(61) 違憲審査制 その3

 【「違憲審査」の過去の判例はどんなもの?】
 具体例として、婚外子の相続分規定の事件を見てみましょう。
 ある夫婦(父Aと母B)に子どもC(嫡出子)がいて、父Aには別の女性との間に子どもD(婚外子)がいます。CもDも、父Aの子どもですが、かつて民法の相続の規定では、父Aが死亡した時、DはCの相続分の半額しか相続できないことになっていました。
 そこである婚外子の人が、嫡出子の人と同じ額の相続分を求めて訴訟を提起した際、「結婚した夫婦の間に生まれるか否かは子どもには決められないことなのに、それを根拠に不利な相続分規定が設けられていることは憲法の定める法の下の平等(一四条)に反する」として、そんな無効の民法の規定には従う必要が無いと主張し、裁判所はこの訴えを認めたのです。

明日の自由を守る若手弁護士の会
(民医連新聞 第1629号 2016年10月3日)