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民医連新聞

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全日本民医連 第42回定期総会 3月10日~12日 全議案を承認/新役員を選出 日本は重大な岐路 主権者が希望を創りだす時代

 三月一〇~一二日、全日本民医連は第四二回定期総会を福岡市内で開きました。全県連から参加した六〇三人の代議員と全日本民医連理事らが、持ち寄った実践や問題意識を討議し、方針案を豊かにしました。運動方針、民医連規約改定、決算・予算などそれぞれの議案を圧倒的多数の賛成で決定。信任投票によって八九人の新役員を選出しました。戦後の日本が岐路に立つ時代、民主主義や国民主権を守るたたかいをすすめる新しい理事会で、全日本民医連の四二期のスタートが切られました。

 オープニングは、開催地・福岡の職員手作りの福岡民医連紹介スライドと、共同組織と職員の「祝い唄」で。堀口信副会長が開会あいさつし、吉野興一郎(福岡)、稲村まゆみ(埼玉)、江川雅人(福島)の各代議員を議長団に選出しました。
 福岡民医連の橋口俊則会長が歓迎あいさつ。総会を一〇万の共同組織の峰で迎えたこと、「原発なくそう! 九州玄海訴訟」の原告が一万人に達したことなどを報告しました。
 藤末衛会長が理事会あいさつ。四一期の物故者に黙祷も行いました。

 日本プライマリ・ケア連合学会から丸山泉理事長が来賓として出席し、「社会保障は国の顔」「私たちと民医連の目標は同じ。ともに歩みましょう」と祝辞。他に、韓国・グリーン病院のキム・ボング院長や同国保健医療団体連合のウ・ソッキュン政策委員長、日本共産党の仁比聡平参議院議員など七人があいさつ。ほかに全国自治体病院協議会、日本看護協会や沖縄県名護市の稲嶺進市長などから七二の祝辞が届きました。
 運動方針案を岸本啓介事務局長が提案。「運動は総がかり、事業は積極的な連携で、職員育成は民医連らしい運動と事業から、の三点で展望を作りだそう」と呼びかけ。決算報告と予算提案を西澤淳事務局次長が行い、会計監査報告がありました。
 討論では二七人が発言。東日本大震災被災地・原発事故被害者の現状や医療・介護現場に表れる貧困、戦争法反対で幅広い人たちとつくった運動が夏の参院選で安倍政権を打倒しようという流れになっていること、医師確保と養成の実践などが語られました。討論は二日目の分散会に付託。その後、水俣病患者と歩んできた熊本民医連の板井八重子医師の記念講演がありました。

運動方針を圧倒的多数で採決

 二日目は一三の分散会を実施、のべ九一六本の発言がありました。
 三日目に全体会を再開、三つの分散会報告がありました。方針案に出された意見に対して岸本事務局長が理事会の見解を述べて全体討論へ。兵庫の被災者の今、地域の健康づくり、無差別・平等の地域包括ケアの実践、介護ウエーブ、職員育成など、一〇本の発言がありました。
 理事会の総括報告に続き、運動方針案、決算・予算報告を圧倒的多数の賛成で採択。また特別決議と総会スローガンの採択、評議員・予備評議員を拍手で承認しました。
 第一一回民医連表彰は、五つの発表と二つの論文が受賞。
 退任する役員一四人を代表し、石川徹前副会長があいさつ。新役員を代表して藤末衛会長が決意表明しました。


総会スローガン

戦争法を廃止し、立憲主義の回復、平和憲法を守る国民運動の架け橋となり、希望ある時代を切り拓こう

共同組織とともに、無差別・平等の地域包括ケアと安心して住み続けられるまちづくりにとりくみ、住民本位の地方自治発展に結びつけよう

民医連らしい医療・介護の実践と健康権・生存権保障の担い手づくりを一体にすすめ、人間的な発達のできる組織をめざそう

(民医連新聞 第1616号 2016年3月28日)