憲法なう(49) 国会その2
【どうして日本は二院制なの?衆・参それぞれの役割は?】
国会は、衆議院と参議院の二院によって構成されています(四二条)。日本国憲法の制定時、GHQ(連合国軍が日本占領中に設置した総司令部)の草案では国会は一院制でしたが、議会は二院制を採用。衆議院は参議院より強い力を持ち、法律や予算の議決あるいは首相の指名などの場合、二院が異なる結論を出して対立しても、衆議院の結論が優先されます。予算は必ず衆議院が先に審議し、内閣不信任は同院のみの権限です。
ではなぜ、参議院は必要なのでしょうか? 世論次第で選挙結果(国会の議席配分)は大きく揺れ、ある政党が圧倒的多数の議席を持った場合などを考えると、一院制では「暴走」が起きかねません。異なる時期の世論を反映した議院が二つあることで、慎重で深い議論が期待できるのです。
明日の自由を守る若手弁護士の会
(民医連新聞 第1614号 2016年2月15日)
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