紹介状なし負担追加へ　受診抑制狙う　≪厚労省≫
　厚労省は１月５日、かかりつけ医の紹介状なく大病院を受診した患者に、初診時に5000円以上の追加負担を求める制度を2016年度から導入する方針を固めた。１～３割の窓口負担とは別に高額の特別料金の支払いを義務付けることで“患者締め出し”を強化して医療費削減につなげるねらい。

政府政策に反対し医師会が大規模ストの方針　≪イギリス医師会≫
　英国医師会は１月４日、国営医療事業「国民保健サービス」の医師の半数強を占める研修医が、新しい雇用契約案に反対し１月中旬にも24時間のストを行うと明らかにした。英国政府の雇用契約案は、通常時間外の給与体系が変更、それに伴い医師側から長時間労働への歯止めがなくなると批判が出ている。政府はスト回避に向けて交渉する方針だが、実施されれば、医師のストライキは40年ぶり。スト権投票では研修医３万7000人以上が賛成票を投じた。全体の98％。

生活保護世帯　「過去最多」を更新
　厚労省は１月６日、全国で生活保護を受けている家庭が昨年10月時点で163万2321世帯となり、過去最多を更新したと発表した。内訳は65歳以上の高齢者世帯が約半数。収入を得られない高齢者の増加が影響しているとみられる。

全国10万人分の保険証番号流出　医療機関から漏れた可能性　≪厚労省調査≫
　健康保険証の番号など個人情報を含む、全国約10万３千人分のリストが流出、名簿業者が一部を転売していたことが12月29日、厚労省の調査で分かった。マイナンバー制度導入を前に、情報管理の在り方をめぐった議論を呼んでいる。

番組で自民区議が一般人として安倍政権を評価　肩書きは放送されず　≪テレビ朝日≫
　テレビ朝日系で１月１日に放送された討論番組「朝まで生テレビ！」で、観覧席にいた東京都大田区の大森昭彦区議（自民）の発言が、中小企業経営者の意見として放送された。安倍政権の経済政策を「民主党の時よりまだ良い」と評価する内容。同局は４日になって謝罪コメントを出した。

各原発ケーブル違反調査指示　川内・高浜は調査対象外　≪原子力規制委員会≫
　東京電力柏崎刈羽原発（新潟）で、安全施設関連のケーブルが新規制基準に反していたことを受け、原子力規制委員会は１月６日、全国の原発に同様の問題がないか調査することを指示した。しかし、運転中の九州電力川内原発（鹿児島）と再稼働の準備がすすめられている関西電力高浜原発（福井）は調査の対象外とした。規制の在り方が問われる。新規制基準は、火災の影響軽減のため安全施設関連のケーブルの系統の分離を求めているが、柏崎刈羽原発では、１～７号機の計1049本のケーブルで違反を確認。他に696本のケーブルでも問題が報告されている。

（民医連新聞　第1612号　2016年1月18日）